2019年にポカリスエットのCMで注目を集め、その後、モデル・女優として活躍の幅を広げている茅島みずき(16)。現在放送中のNHKドラマ『ここは今から倫理です。』(毎週土曜23:30~)では、女子高生・逢沢いち子を好演している。茅島にインタビューし、本作での役作りや主演の山田裕貴とのエピソードなどを聞いた。

  • 茅島みずき 撮影:蔦野裕

20代を中心に異例の人気を誇る雨瀬シオリ氏による異色の学園コミックを原作とする本作は、新時代のあるべき「倫理」を問う学園ドラマ。山田が、ミステリアスな雰囲気をまとった風変わりな倫理教師・高柳を演じている。

さまざまな問題を抱えている生徒たちが、高柳と出会うことで変化していく姿が描かれているが、茅島が演じているいち子も、高柳の言葉で変化。そして、高柳に惹かれているという役どころだ。

オーディションでいち子役をつかみ取った茅島。「オーディションでは手ごたえがあったというか、やりきった感があったので、決まったときはすごくうれしかったですし、頑張ろうと思いました」と振り返る。

役作りについて尋ねるとまず、「いち子役のために人生で初めて髪を染め、役に近づけた気がしました」と説明。また、「高柳先生を一途に思い続けるところは、私もお仕事など好きなことに関しては誰に何を言われてもずっと好きでいる真っすぐさがあるので、似ているのかなと思います」と自身との共通点を明かした。

いち子はかなりテンションが高いが、茅島は16歳ながら落ち着いた雰囲気。「いち子は喜怒哀楽が激しい子で、テンション上がるときはすごく上がる。私はそんなにテンション高くないので大変でした」と苦労も明かしつつ、「これまでの作品ではクールな役が多かったので、明るい役に挑戦し、お芝居の幅が少し広がったのではないかと思います」と手ごたえを語った。

生きていく上で大切なことを考えさせてくれるドラマだが、キャスト陣も撮影が始まる前に倫理について勉強したという。「『幸せとはなんだろう』、『なんで人は生きているんだろう』といったことについてみんなで意見を出し合う授業をしたので、それをきっかけに、人生について考えるようになりました」と、1人の人間としても学びがあったようだ。

また、主演の山田との共演は「勉強になるところしかない」と言い、「生徒役のみなさんが『主演の鑑』とおっしゃっていましたが、本当にその通りだと思います」と尊敬。「お芝居に取り組む姿勢も勉強になりますし、ムードメーカーでいつも現場を盛り上げてくださいますし、悩んでいる子がいたらすぐ声をかけてくださり、本当にすごい方だなと。山田さんのおかげで現場がいつも明るいので感謝しています」と語る。

茅島も、演技で悩んでいたときにアドバイスをもらったそうで、「8話の終盤にアドリブで続けるシーンがあるのですが、『こうやったら面白いんじゃない?』、『こういう動きをしたらいいと思うよ』といろいろ意見を言ってくださり、本当に助けられています」と感謝。

そして、「一般的な学園ドラマは先生が生徒の悩みを解決してくれるものが多いと思いますが、このドラマは、山田さん演じる高柳先生が、倫理的な授業や言葉を投げかけ、生徒自身がそれを踏まえてどう変わるかというのが一番の見どころです。いち子もどんどん成長していくので、その過程も見ていただきたいです」と視聴者に向けてメッセージを送った。

■茅島みずき
2004年7月6日生まれ、長崎県出身。2017年に「アミューズ 全県全員面接オーディション2017 ~九州・沖縄編~」でグランプリに輝き、芸能界入り。2019年3月に「東京ガールズコレクション」でモデルデビュー、同年4月にポカリスエットのCMで話題に。その後、BS日テレドラマ『恋の病と野郎組』(2019)で女優デビューし、映画『青くて痛くて脆い』(2020)やテレビ東京『メンズ校』(2020)、NHK『ここは今から倫理です。』(2021)などに出演。3月29日に開幕する舞台『ロミオとジュリエット』ではジュリエットを演じる。また、女性ファッション誌『Seventeen(セブンティーン)』の専属モデルに就任した(2月1日発売の3月号より登場)。