「男は男らしく、女は女らしく」なんて言われていた頃と比べれば大きく改善されてはいるものの、世の中にはまだまだ性別による勝手な思い込みが溢れています。きださおりさん(@opeke)は、不動産を購入するために部屋を内見中、こんな経験をされたそうです。ツイッターで話題になっていました。

  • ※画像はイメージ

気になる物件があり、たまたま一緒にいた夫氏と内見に行ったのですが、予約した名前も電話でやりとりしてたのも現場で主に話してたのも私だったにも関わらず「ご主人の年収は……年齢は……」と夫に対する質問しかされず「あー! これが噂の! 女性が透明人間になるアトラクションか!!」となってます今。
(@opekeより引用)

「不動産を買うお金は男が(夫が)出すものだ」というある種の固定観念によって、“透明人間”にされてしまったきださん。「わかります」「あるあるですね」と多くの人の共感を呼んでいました。また、同じような経験をした人たちからは、透明人間になった体験談が続々と……。

・「当時の恋人がファミレスでパフェを頼み、運ばれてきたパフェは確認もなく私の前に置かれました。 彼が透明人間になってたんですね……」

・「車好きの友人が新車購入したくて車屋さんに見に行ったら、『お父さんは?』と聞かれ、自分だけだと言ったら担当者は一言も発せず去って行った。その時彼女は22歳」

・「主人が子供達を病院に連れて行ってた時の話。先生に、お母さんはどうしたんですか? なんでお父さんがくるんですか?と質問攻めにあったそうです。うちは家事育児をすごくやってくれるパパなのに」

・「妻と冷蔵庫を見ている時に、私が仕様とか価格とか色々質問しているのに、その答えを全部妻に向かって返している販売員がいて、私もその場からスーーッと居なくなったことがあります」


こうして見ると、色々な場面でいろいろいろな人が透明人間にされてしまうことがあるんですね。今回のツイートが大きな反響を生んでいることについて、きださんにお話を聞いてみました。

ツイ主さんに聞いてみた

ーーツイートに対して、多くの人から反響が寄せられていました。なぜ今回の投稿をされたんでしょう?

きださん:当時は、登録していたサイト経由で初対面の営業さんからお電話をいただいたんですが、私は外出中でした.『今夜なら行けるし、普段仕事で中々行けないから行っちゃおう』ぐらいのノリで、たまたま夫と見に行ったんですが、営業さんには夫婦という説明もしておらず、自分もお金を払うつもりだったので、営業さんと話しているうちに『私が購入したりローン組んだりする可能性は除外されてる……?』と違和感を感じたのがきっかけです。

ツイートは、女性の権利を主張したかったというよりは、男性側も、何らかの理由でお仕事されていない、年収を答えられないということもあるかもしれないし、世帯年収で購入を考えている場合も多いだろうし、そもそも自己紹介すらしておらず夫婦じゃない可能性だってありますよね。そういうことを考えずに思い込みで話をしてしまうのは危険だから、そういったことは無くしていきたいという気持ちでした。

ーー多くの男性からも透明人間になってしまった経験が寄せられていましたね

きださん:性別問わずまだまだ無意識な誤解が生まれていて、議論が足りない分野なのだなと思いました。一方で、全文を読まずに決めつけてコメントしてくる方や、『男性が世帯主の確率の方が高いのだから男性に聞くのは当たり前だろう』というコメントをしてくる方もいらっしゃって、結婚していて当たり前、男性が稼いで当たり前、という固定概念を変えていくのは想像以上に大変なことなんだなとも感じました。

多くの体験談が寄せられた今回の旬ネタ。私たち自身も、無意識のうちに誰かを透明人間にしてしまっていることがあるかもしれませんね。