「エゴ」という言葉は強い意味を持つ言葉であり、使い方を間違えると失礼になります。またエゴが強い人は仕事や人間関係に悪影響を及ぼしますが、エゴの感情は自分でコントロールできます。

本記事ではエゴの意味や例文、使い方のポイントや、エゴの感情の対処法を紹介します。

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    エゴについて学んでいきましょう

エゴとは? 意味を簡単に、わかりやすく解説

エゴには2つの意味があります。

1つ目は心理学で使われる用語で、自我・自尊心を意味します。

2つ目は、利己主義という意味の「エゴイズム」を短縮した言葉としてのエゴです。

エゴイズム(利己主義)は、他人の迷惑を考えず自分の利益のためだけに行動するやり方、考え方のことを指し、そのような考え方の人は「エゴイスト(利己主義者)」と呼ばれます。エゴイストを略して「エゴ」という場合もあります。

現代の日常生活で使われるエゴは、後者の「エゴイズム」の略語としての意味合いが強くなっています。

エゴを使った例文

例文を参考に、エゴの使い方のイメージをつかみましょう。

・他人に自分のエゴを押し付けるのはよくないことだと思う

・この気持ちは彼に対する優しさなのか、それとも単なる自分のエゴでしかないのか、今一度自分の胸に聞いてみたい

・新しい上司はエゴの塊だとうわさに聞いていたが、実際に話してみたところ部下思いの優しい人に思えた

・あの人はいつも、エゴをむき出しにしている

・消費者のニーズを正しく把握するためには、SNSでエゴサーチを行うことも一つの手段だ

・彼は優しいのではなく、単なるエゴ(エゴイスト)だ

ビジネス上でのエゴの使い方のポイント

エゴについて間違った解釈や使い方をしてしまうと、失礼な発言をしてしまったり、周りからの信用を失ってしまったりする可能性があります。そうならないためにも、正しい使い方を覚えましょう。

感情的な判断で使わない

自分と意見が対立した相手に対して、「それはあなたのエゴでしょ」と返す人がいます。

エゴは、相手が自分の利益だけを考えてとった言動や行動のことを言います。相手と自分の意見や価値観が合わなかったとしても、相手が自分の利益だけを考えた言動でなければそれはエゴではありません。

自分との意見が合わないことにいらだってエゴという言葉を使ってしまう人がいますが、この使い方は間違いです。感情的になって使うのは控えましょう。

目上の人には使わない

目上の人にエゴという言葉を使ってしまうと、「あなたの考えは自己中心的で、他人に迷惑をかけている」と言っていることになってしまいます。

誰に対しても直接は言いたくない/言われたくない言葉ですが、特に目上の人には使わないように気をつけてください。

相手の言動によって使うべきかを考える

自分の利益だけを考えた言動でなければ、それはエゴとは呼べない可能性があります。指摘をする前に、まずは相手の言葉の意図をしっかり理解しましょう。

また、かなり強い言葉であるので、エゴという言葉を使うときは慎重に言葉を選ぶことが大切です。

エゴの類語とは

エゴの類語には「主観」「主我」などがあります。

「主観」とは、誰か一人のものの見方のことであり、「客観」の対義語です。使い方として「主観だけでものを言うのはよくない」があります。

「主我」とは、自分を第一に考えて他者の迷惑を顧みないことを言います。使い方は「上司の考え方は主我的で、いつも私は振り回される」です。

エゴの対義語とは

自我の意味を持つエゴの対義語は、「他我」「非我」などがあります。これらは哲学や仏教に使われる言葉であり、「他我」は他者の自己意識、「非我」は自分自身という意識の外にあるものを意味します。

また、エゴイズムの和訳語である「利己」の対義語は「利他」であり、自分よりも他人の利益を優先することを言います。使い方としては「彼女は利他的な人物で、思いやりにあふれている」です。

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    エゴの対義語を学びましょう

自分のエゴの感情をコントロールする方法

ここまで読んできて「自分はエゴが強いかもしれない」と考えた人もいるかもしれません。そんな人は、これから紹介するエゴの感情をコントロールする方法を実践してみるとよいでしょう。

エゴをコントロールできれば周囲と良好な信頼関係が築けるようになり、思い込みによる仕事の失敗も防げます。

(1)エゴとは「うまく付き合うもの」と解釈する

「自分の意見を認められたい」「周りから評価されたい」というエゴは、誰もが持っていることでしょう。エゴを持つのは悪いことだから排除しようと思うのではなく、「エゴを持つ自分の気持ちを受け入れよう」「「エゴとうまく付き合っていこう」と考えることが大切です。

自分の中のエゴを早い段階で自覚することで、エゴの感情に振り回されずにコントロールできるようになります。

(2)自分の行動を時々振り返る

「自分は有能だから一人でできる」「なぜ誰も自分を認めてくれないのか」という考えがよぎったら、エゴに振り回される前兆かもしれません。仕事がうまくいっていたり、自分が指揮したプロジェクトが成功したりしたときなどは特にエゴが強くなりがちです。

自分の発言は自分中心の考え方になっていないか、時々自分を見つめ直してみましょう。

(3)周囲にフィードバックをもらう

自分で振り返るだけでなく、周囲の人たちに「自分の行いは利己的になっていないか」と聞いてみるといいでしょう。客観的な意見は、自分では気付かないことを知れます。

またエゴが強い人は、周囲の意見を聞き入れない傾向があります。話し合いの際には自分の意見を言うばかりでなく、周りの意見をよく聞いてみることもエゴの感情をコントロールするうえで重要です。

エゴとは自我や利己主義・自分勝手という意味の言葉

エゴとは自我や自尊心、また他人の迷惑を考えず、自分の利益のみを追求する行動や考え方のことを指します。

エゴの意味や使い方を正しく理解し、他者に対し使用する際には十分に注意を払いましょう。

またエゴは誰の心にも存在するものですが、エゴを前面に出してしまうと周囲との関係が悪化する恐れがあります。エゴの感情とはうまく付き合い、充実した生活を送りましょう。