お笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀ら個性豊かな芸能人が自分と同じ“個性”を持つ人を探すバラエティ特番『芸能人・神経衰弱』が、本日5日(24:11~25:10)に放送される。この番組は、TBS入社2年目の三宅孝司氏が企画し、演出を担当。2年目の若手の企画が通って番組が制作されるのは稀だという。自分の番組を作るという夢を異例のスピードで実現した三宅氏にインタビューし、番組への思いや子供の頃から憧れていたという日村との共演の感想を聞いた。

  • 『芸能人・神経衰弱』企画・演出の三宅孝司氏(左)とバナナマン・日村勇紀

日村とロッチ・中岡創一をそれぞれチームリーダーに迎え、番組がお題として策定したメンバーの“個性”を持つ一般人を見つけてペアを作るという、東京を舞台にした“リアル神経衰弱”。4人ずつの両チームが街に出て、より多くのペアを成立させたチームが勝利となる。チーム日村のメンバーは井戸田潤、安藤なつ、カズレーザー、チーム中岡には小峠英二、田中卓志、そして、YouTuberのねお。なお、直接会ったことがある人物は対象外。また、SNSの使用は1回のみという制限が付く。

この斬新な企画は、三宅氏自身の体験をもとにひらめいたという。「同期の渡部峻アナウンサーが僕と同じ山形県出身で、しかも隣の高校だったということを内定したときの集まりで知り、共通点を持つ人に出会うってめちゃくちゃうれしいなと思いました。そして、よりニッチな共通点の人で企画したら、会えたときの喜びはものすごいのではないかと思って企画しました」

お題となる出演者の個性は、日村の場合は「上の歯が全部インプラントの人」、メイプル超合金の安藤なつは「100キロ超えのハーレイ乗り」など。その人以外、あまり思い浮かばない特徴を設定した。

実際にロケを行ったら同じ“個性”の人が誰も見つからなかったという可能性も0ではないチャレンジングな企画。三宅氏自身も「成立するのか怖くて吐きそうになりながら準備していました。4対4の勝負で、1対0という結果になったらどう見せようかとか、すごく不安でした」と心配していたという。だが、タレントたちが人脈などをフル活用して番組として成立する内容に仕上がり、「芸人さんたちがなんとかしてくれている様子を間近で見て感動しました」と改めて芸人のすごさを感じたようだ。

企画書を提出したのは、新型コロナウイルス流行前の昨年1月。そこから状況が変わり感染防止対策が必要となり、タレントたちが街の中に制限なく飛び出す形ではなく、フェイスシールドをしたアナウンサーが外に出て、車の中でその様子を見ているタレントたちの指示を受けて条件を満たしてそうな人に声をかけるという方法に。その変更により、同期の若林有子アナウンサーが加わり、「自分の番組にノリノリで参加してくれて、同期とがっつり仕事ができたのはうれしかったです」と、結果的に同期と一緒に仕事をするという喜びも感じられたという。