福岡市交通局は5日、地下鉄空港・箱崎線を運行する2000系について、より安全・快適で人と環境にやさしい車両へと大規模なリニューアルを実施し、1月7日に運行開始すると発表した。形式名称も変更され、「2000N系」となる。

  • 2000N系の外観

2000系車両は全6編成あり、この中でリニューアルが完成した最初の1編成が1月7日から運行開始する。リニューアル車両は車体や機器の更新・補修による「安全性・信頼性の向上」、バリアフリー設備を充実させ、大型液晶ディスプレイの車内案内表示器を採用、軽量で省エネタイプの機器類やLED照明の採用で電力使用量削減を図った「人と環境にやさしい車両」、内外装をリニューアルして車両イメージを一新するとともに、緩衝器の構造変更により乗り心地の改善を図った「快適性・イメージの向上」を基本コンセプトとしている。

内装のおもなリニューアル内容として、液晶式の車内案内表示器に横長の大画面を採用して視認性を向上したほか、列車に関する情報・停車駅の情報・路線図などの旅客案内情報を4カ国語で表示。視覚・聴覚障がい者もドア開閉のタイミングを確認できるように、車内ランプやドアチャイム用スピーカを追加した。

  • 2000N系のロゴ

  • 更新された液晶式車内案内表示器

  • 更新された優先スペース部

床も全面更新し、デザイン変更と合わせて滑りにくい材料を採用。優先スペース部は色を変更して認識しやすくした。車いす・ベビーカー利用者に配慮しつつ、介助者が簡易的な腰掛として利用できるように二段手すりも設置している。

吊り手は全数更新したほか、出入口部に立席する乗客の利便性を向上させるため、吊り手の増設も実施。出入口部と側引戸側面に注意喚起シールを追加して視認性を高め、乗降時や扉が開くときの安全性を向上させた。

  • 吊り手も増設・更新された

外装においては、車体側面上部にカラー帯を追加して車体リニューアルを強調。車体側面に号車表示ステッカーを追加することで、何号車に乗車するか容易にわかるデザインとした。