南海電気鉄道は2021年春から、一部の駅でVisaのタッチ決済とスマートフォンに表示したQRコードによる改札入出場の実証実験を実施する。

  • Visaのタッチ決済とQRコードでの改札入出場イメージ

実証実験では、Visaのタッチ決済機能を使用する「都度利用」と、QRコードを使う「事前購入」の2通りの方法を検証する。「都度利用」は、Visaのタッチ決済機能があるクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードを入場時と出場時に改札機へかざすことで、改札通過と運賃精算が可能となる方式。改札を通過するたびに運賃をVisaカードで決済する。「事前購入」は、南海電鉄が提供するアプリまたは販売サイトで企画乗車券を事前に購入し、スマートフォンに表示されたQRコードを入場時と出場時に改札機へかざすことで改札を通過できる方式となる。

どちらの方法も、ウィズコロナ・アフターコロナ時代での新しい生活様式への対応として、非接触決済を活用し、利便性向上と接触頻度の低減を同時に図る目的がある。タッチ決済の導入には、とくに外国人旅行者が普段使い慣れたVisaカードで直接入出場できるようにするねらいもあり、「アフターコロナを見据えた受入基盤の強化を図る」と南海電鉄。これを機に、企画乗車券のデジタル化を進め、販路拡大やデジタルチケットを活用したMaaS事業への展開を図る目的もあるという。

実証実験は2021年12月末まで行われる予定。タッチ決済用改札機を設置する駅や内容などの詳細は、実証実験の開始前に改めて発表される。