○○だと思います。なので、△△です。
上記の「なので」の使い方は誤りです。みなさんはその理由を説明できますか?
「なので」という言葉は日常会話で多用される一方、正しい使い方がなされていないケースも時々見られます。本記事では、「なので」という言葉の使い方や敬語表現、言い換え表現について紹介します。
「なので」の正しい使い方
「なので」は、断定の助動詞「だ」の連体形である「な」と、理由・原因を示す接続助詞である「ので」が組み合わさった言葉です。独立した接続詞として用いることはできず、「AなのでB」というように、ほかの言葉と結び付けて利用します。この場合、「Bという結論に至った理由・原因はA」という意味を示すことができます。
冒頭で紹介した、「○○だと思います。なので、△△です。」という文においては、「なので」が独立した接続詞として用いられているため、誤った使い方になります。文頭に「なので」を用いて文章を始めるのはNGなのです。言い換えるのであれば、「○○と思うので、△△です。」といった所でしょうか。
「なので」の敬語表現・言い換え表現
「なので」という言葉は敬語表現ではありません。敬語で「なので」と同様の意味を示すには、「ですので」「そのため」「したがいまして」「ですから」「ですので」といった表現が適切です。また、「なので」は口語表現であるため、履歴書や公文書や論文などでも使うことは避けましょう。
以下では、「なので」の言い換え表現について例を示しつつ紹介します。
「なので」の話し言葉の敬語表現・言い換え表現
- 「ですから」
1. 必要なデータが不足していると感じました。ですから、事前にいくつかのデータを追加しています。
2. イベント当日は雨となりました。ですから、入場者数が予想よりも少なくなっています。
- 「ですので」
1. 外では雨が降っています。ですので、こちらの傘をお使いください。
2. お昼から作業をしては間に合いません。ですので、なるべく早く作業を始めましょう。
「なので」の書き言葉の敬語表現・言い換え表現
- 「そのため」
1. 私は海外の支店で働きたいと考えています。そのため、英語の勉強を続けています。
2. 前職では営業の経験をしました。そのため、営業で得たノウハウを御社で活かしたいと思っています。
- 「したがいまして」
サイト外における会員様同士のメールのやりとりは禁止としております。したがいまして、サイト外でのメールのやりとりによって生じたトラブルについて弊社は責任を負いかねます。
- 「よって」
試作の段階で既に多くの問題点が発覚しています。よって、こちらのサービスは一度見直す必要があります。
「なので」の言い換え表現や敬語表現を覚えてビジネスで活用しよう
「なので」は日常的によく使う言葉ですが、独立した接続詞としては用いない、敬語表現ではない、といった注意点が存在します。場合によっては、相手に失礼な印象を与える可能性もありますので、ご注意ください。