米国の消費者情報誌「コンシューマー・レポート」は、自動車ブランドの信頼性に関する独自のランキングを発表した。地元のGMやフォードはもちろん、メルセデス・ベンツら欧州勢やトヨタ自動車などの巨大メーカーも調査対象だが、1位を獲得したのは、なんとマツダだった。

  • マツダの「MAZDA3」

    マツダが米国の調査で第1位を獲得!(写真はMAZDA3)

地元勢、欧州勢、トヨタやワーゲンも抑えての首位

コンシューマー・レポートは非営利の消費者組織「コンシューマーズ・ユニオン」が発行している米国の月刊誌。同誌では自動車メーカーに頼らず自らクルマを購入してテストし、自動車の信頼性に関する独自のランキングを作成している。同時に、年間約300万人のカスタマーレポートメンバーをオンライン製品調査に招待し、最大40のカテゴリーで製品の信頼性と満足度のデータを収集しているそうだから、同ランキングにはクルマのユーザーからの評価も反映されているものとみられる。これらのテスト・評価には年間2,700万ドルの費用がかかっているらしい。

11月19日に発表になったランキングでマツダが1位を獲得した。2位にはトヨタ、3位にはレクサスがランクイン。最下位は26位のリンカーンで、地元テスラは25位とあまり振るわなかった。ちなみにホンダは5位、スバルは8位、日産は13位。信頼性が高そうなイメージのメルセデス・ベンツは20位、ボルボは18位といった評価だ。マツダは2018年に第3位、2019年に第2位を獲得しているので、着々と順位を上げてきた格好だ。

今回の結果を受けマツダは、以下のコメントを発表している。

「このたび、全米で最も権威のある消費者評価レポートのひとつであるコンシューマーレポートの2020年信頼性評価で、多くのブランドの中から第1位の評価をいただき、大変光栄に思います。マツダはクルマ本来の魅力である『走る歓び』によって、お客さまの人生をより豊かにすることを目指し、一歩一歩、日々の改善を積み重ねていく誠実なクルマづくりに励んでまいりました。これからもこのようなご評価をいただけるよう、地道な取り組みを積み上げ、より多くのお客さまと特別な絆を持ったブランドとなるよう努力してまいります」

  • マツダののSUV「CX-9」

    2016年春に北米から順次販売を開始した3列シートのSUV「CX-9」

米国はマツダにとって大事な市場だ。2019年度におけるマツダの販売台数は全部で約141.9万台だったが、そのうち米国向けは27.5万台を占める。中国が21.2万台、日本が20.2万台、欧州は全体でも26.4万台なので、マツダ車が最も売れている国は米国なのだ。

とはいえ、27.5万台も売れているのに、米国におけるマツダのシェアは1.7%(2019年度)に過ぎないというのが現状でもある。今回のランキングがシェア上昇につながるかどうか、注目したい。