円谷プロダクション製作の特撮WEBドラマシリーズの最新作『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』が2020年11月22日より、YouTubeウルトラマン公式チャンネルにて"世界同時配信"される。

『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』は、2019年に配信されて好評を博した、WEBドラマシリーズの第2弾。前作と同じく坂本浩一監督がメガホンをとり、今や二世代、三世代にわたって愛されるヒーローキャラクター「ウルトラマン」たちの"新しい魅力"を引き出すべく、さまざまな趣向が盛り込まれている。

坂本浩一(さかもと・こういち)。1970年生まれ、東京都出身。スタントマンを経てアメリカに渡り『POWER RANGERS』シリーズの監督・プロデューサーとして活躍。2009年に映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の監督を務め、特撮ファンから好評を得る。その後も『仮面ライダーフォーゼ』(2011年)『ウルトラマンギンガS』(2014年)『ウルトラマンジード』(2017年)『ウルトラマンZ』(2020年)などの特撮テレビドラマや、『白魔女学園』(2013年)『KIRI-「職業・殺し屋。」外伝-』(2015年)、『BLACKFOX: Age of the Ninja』(2019年/WEB配信)をはじめ多彩な作品で監督・アクション監督を手がけ、大活躍中

すでに公開されているプロモーション映像では、『ニュージェネレーションヒーローズ』でも活躍したウルトラマンリブット(マレーシアでテレビデビューしたウルトラマンで、日本初登場)や、若き日のウルトラマンベリアル(アーリースタイル)、ウルトラマンタロウの親友だったころのウルトラマントレギア(アーリースタイル)、さらにはウルトラマンタイガ、ウルトラマンタイタス、ウルトラマンフーマといったファンの記憶に新しいヒーローや、ウルトラマンジョーニアス、ウルトラマン80、ウルトラマンG(グレート)、ウルトラマンパワード、ウルトラマンコスモス、ウルトラマンジャスティス、ウルトラマンマックス、ウルトラマンメビウスなど過去に活躍した懐かしいヒーローたちの姿が確認され、ウルトラマンファンからの期待と興奮を誘っている。

1966年に初代『ウルトラマン』が誕生してから54年もの歳月が過ぎ、その間に数多くのウルトラヒーローが地球を訪れ、凶悪怪獣や侵略宇宙人から人類を守って戦ってくれた。本作『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』ではそんなウルトラヒーローたちの"知られざるストーリー"と、大宇宙をかけめぐる"迫力のバトルアクション"が大きな見どころとなっている。ここでは、前作に引き続き『ウルトラギャラクシーファイト』の世界を創造した坂本浩一監督にインタビューを行い、前作から大幅にパワーアップした部分や、本作の必見ポイントの数々、そして坂本監督のウルトラヒーローへの"熱き思い"を語ってもらった。

――前作『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』は、地球を遠く離れた銀河宇宙の惑星を舞台に、新世代ウルトラマンたちが大集合してバトルを繰り広げました。初のYouTube配信オリジナル作品であり、日本語版、英語吹替え版が世界同時配信されるなど、日本国内だけでなく世界を視野に入れた展開が話題を呼びましたね。

YouTube配信なので、どれだけ再生されたか、数字で如実に反響が伝わります。前作はおかげさまで、ものすごい再生数で、うれしかったですね。もともと、トークイベントがあるたびに何度も「ニュージェネレーションヒーローズが勢ぞろいして、大活躍する作品を作りたい」と希望を語っていましたから、こういった形で実現できて、よかったと思っています。僕がずっとやりたかった企画がファンの方たちに受け入れられて、特に海外でもすごい評判を得たのは、本当にうれしいこと。そうなると、この"続き"をまた作りたいという欲求が出てきまして、関係各位と話をつめていき、今回の新作につながりました。

――日本のウルトラマンファンはもちろん、海外のファンの方にも好評だったのはとても喜ばしいことですね。海外の視聴者を意識して「英語吹替え版」が作られましたが、内容面でも海外ファンに向けた部分はありましたか。

配信作品ということで、ご家庭のテレビ、スマホ、PCなどで気軽に楽しむことができる内容にしたいという部分を意識しました。素面の俳優が登場せず、ウルトラマン同士の"キャラクター劇"になっているので、海外のファンの方たちも英語吹き替えに違和感なく見ることができたのでは、と思います。スペースオペラ風の物語作りは、海外のファン層を強く意識していると言っていいですね。前作は、特に中国での再生回数がすごかったと聞いています。もともと中国ではウルトラマンシリーズが大人気だそうですから、今回の新作も高い再生回数を得られるのではと期待しています。

――新作『大いなる陰謀』は第1章「リブット編」第2章「アーリーベリアル・アーリートレギア編」第3章「ゼロ・タイガ・Z編」と大きく3つの章に分かれているそうですが、このような構成にされたのはどのような意図からなのですか。

前作『ニュージェネレーションヒーローズ』は"お祭り"要素が強く、ウルトラヒーローが集結し、アクションをぞんぶんに楽しんでいただく作品でしたよね。『ウルトラギャラクシーファイト』の続編を作るにあたって、前と同じことをそのままやっても意味がないと思い、さらにワクワクできる要素を盛り込みたいと考えました。そこで、ストーリーを重厚にしていきながら、個々のウルトラマンのことを深く掘り下げていきたい……ウルトラマンの魅力をもっと知ってほしい、というテーマを掲げて、3つの"時代"を描く壮大なスケールの物語を作ることに決まりました。全10話の中で3つの物語が展開し、すべてを観ていくとひとつの大きなストーリーにつながる、という作りにすれば面白くなるぞと考えて、脚本の足木淳一郎さんと一緒に組み立てていきました。

――『ギャラクシーファイト』の名のとおり、ウルトラヒーローたちが銀河宇宙をかけめぐるだけでなく、今回は"時代"をも飛び越えて激闘を繰り広げるわけですね。

何万年にもわたるウルトラマンの"歴史"を見直すと、まだ映像化されていないストーリーや、部分的に語られていたもののはっきりしていないストーリーがいろいろあるんですよね。そういった"謎"の部分を映像作品として観てみたい、という気持ちはファンのみなさんにもあると思ったんです。今回、3部構成というアイデアが出たとき、異なる時間軸でウルトラマンたちの活躍を描いていけば、今までに観られなかったウルトラマンの"知られざる物語"をお見せできるのではないか……という狙いです。