『火狩りの王』(ほるぷ出版刊)

日向理恵子による長編ファンタジー小説『火狩りの王』がWOWOWでアニメ化されることが5日、明らかになった。アニメーション制作はシグナル・エムディが担当する。

同作は、"火"をテーマに、人類最終戦争後の世界で生きる子供たちが、多くの困難に直面しながらも、懸命に生きていく姿を描くファンタジー。日向は「『火』をテーマにした大きな物語を書きたいと思い、『火狩りの王』を書きはじめました。『生きろ、生きろ』と念じながら、物語を紡ぎました。観る者に生の豊かさを思い出させることが、アニメーションの持つ大きな力だと思っています。その力をもらった灯子たちを応援できることが、とてつもなくうれしく、畏れ多く、期待でいっぱいでおります。読者さまたちにも、どうか一緒に見守っていただけますように」とコメントを寄せている。

『火狩りの王』ストーリー

人類最終戦争後の世界。大地は黒い森におおわれ、人々は、天然の火に近づくと身体が燃え上がる人体発火病原体に侵されていた。この世界の火は森に棲む黒い獣、炎魔を狩って採れる。炎魔狩りをする火狩りたちの間で、最近囁かれるあるうわさがあった。"虚空を彷徨っていた人工の星、千年彗星〈揺るる火〉を狩った火狩りは、火狩りの王と呼ばれるだろう"と……物語の主人公は村育ちの少女、灯子(とうこ)と、首都の元学生、煌四(こうし)。本来出会うはずのない二人の出会いが、世界の運命を変えていく。