JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)はこのほど、「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査を全国で実施し、その結果を公開した。

同調査は2020年8月12日~8月26日、各都道府県2カ所ずつ、全国合計94カ所で信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両を対象(9,434台)に実施した。

  • 横断歩道では手前で減速、歩行者優先。横断者も意思表示を

歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は2,014台(21.3%)という結果となった。前年の調査時と比べて4.2ポイントの増加に留まり、依然として約8割のクルマが止まらない結果となっている。

  • 一時停止率は21.3%(4.2ポイント増)。まだ約8割が止まらない ※全国平均の経年推移

調査結果の数値が全国平均を超えた都道府県

2016年からの調査開始以来、一時停止率が最も高かった長野県においては過去最高の72.4%となり、引き続き全国で最も高い結果となった。なお、各都道府県の調査結果や調査方法等については同法人ウェブサイトから確認できる。

今回の調査結果の公開にあわせて、同法人では以下のようにコメントしている。

「本来、交通ルールでは横断歩道に近づいた車両は横断する歩行者がいないことが明らかな場合を除き、その手前で停止できるように速度を落として進まなければなりません。さらに、横断歩道を横断しようとする歩行者があるときは、当該横断歩道の直前で一時停止し、かつ、その横断を妨げないようにしなければならないとして、『横断歩道における歩行者優先』を定めています」。

  • 横断歩道で停止している車両の側方を通過する場合、側方通過前に一時停止しなければならない

「また、歩行者は横断をしようとする際には、左右の安全を確認するとともに、ドライバーに横断する意思表示をするなどして、お互いに安全に努めましょう」。