西日本鉄道とアップクオリティは、高速バスの空きスペースを活用し、九州各地の特産品を天神・博多へ運び、販売する貨客混載・産直販売の取組みを開始した。

  • 高速バスで輸送した農水産物のマルシェを開催

貨客混載輸送とは、旅客と貨物の輸送を一緒に行う形態のことで、昨今の物流分野における労働力不足への対応や環境負荷の低減を図るため、全国で取組みが広まっている。今回の取組みは、高速バスを活用することにより、少量の貨物をトラックなどの通常の配送方法と比べて早く、安価で輸送することができる。

この取組みの運営主体であるアップクオリティは、全国の農産品などを高速バスの貨客混載で首都圏に輸送・販売する「バスあいのり」事業を行っている。九州島内を中心に高速バスのネットワークを有し、福岡都市圏で商業施設や飲食店などの事業を営む西鉄グループと連携し、九州各地の産品の輸送・販売事業に取り組むこととなった。

  • 「バスあいのりマルシェ」のイメージ

実施内容は、福岡では入手しづらい農水産物などの特産品を対象に、アップクオリティが産品を選定・仕入れを行って高速バスで輸送。その後、商業施設のイベントスペースやバスターミナルにおいて、「バスあいのりマルシェ」と題したマルシェを開催して販売し、西鉄グループが運営する飲食店では特産品を活用した特別メニューを提供する。

取り組みの第1弾として、9月2~15日の14日間、宮崎交通の協力の下、福岡と宮崎を結ぶ高速バスを活用し、宮崎の特産品を福岡へ1日2便(西日本鉄道と宮崎交通が1便ずつ運行)輸送するという。天神で開催するマルシェでは、当日の朝に採れたばかりの新鮮な野菜や加工品などを販売。西鉄プラザが運営する「博多やりうどん福岡店」と「アジアン磯貝じゃこくじら博多店」にて、特産品を活用した特別メニューも提供する。