8月30日に最終回を迎えた特撮ドラマ『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日)でヒロインの秘書型AIロボ・イズを演じた鶴嶋乃愛。女優初挑戦となった本作で、放送開始直後から「かわいい」と大きな反響を呼び、幅広い層から支持を得た。

9月5日に開催される「第31回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 AUTUMN/WINTER ONLINE」に出演するなど、モデルとしても活躍している鶴嶋にインタビュー。『仮面ライダーゼロワン』放送終了を迎えた心境や、本作出演による自身の変化、さらに最終回の撮影秘話を聞いた。

  • 『仮面ライダーゼロワン』でヒロイン・イズを演じた鶴嶋乃愛 撮影:蔦野裕

令和時代1作目の「仮面ライダー」となった本作は、AIロボ=ヒューマギアが人間と共存する社会を舞台にした物語。ヒューマギアを開発する飛電インテリジェンスの社長・飛電或人/仮面ライダーゼロワン(高橋文哉)が、人類に夢と希望を守るため、そしてヒューマギアの可能性を証明するために戦う姿を描いた。

鶴嶋は、主人公・飛電或人を支える秘書型ヒューマギア・イズ役として出演。或人を献身的にサポートする姿は多くの視聴者の感動を呼び、或人のギャグを丁寧に解説するなどチャーミングな姿も話題となった。

本作出演による変化を尋ねると、「今まで同世代の女の子に応援していただいていましたが、この作品に出演して幅広い世代の方に知っていただけたなと思っています」と反響を告白。「『仮面ライダー』は子供から大人の方まで見ますし、特撮ファンの方は男性も多いので、私のイベントに男性の方が多く来てくれるようになったり、また、お母さん方からも『息子がいつも見てます』と声をかけていただくことがたくさんあります。モデルだけやっていたら関わることのなかった世代の方々に知っていただいているなとすごく感じました」と語る。

多くの視聴者に愛されながら、1年以上撮影してきた思い入れたっぷりの作品。「オールアップしたとき、最初は実感が湧かず笑顔でしたが、みんなで記念写真を撮っているときに『もう終わりなんだ』と思ったらボロボロ涙が出てきました」と明かし、「1年以上撮影していたので長かったです」としみじみと話した。

そして、「初めてのお芝居のお仕事だったので右も左もわからず、香盤表の読み方もわからない状態だったので、お芝居の基本を全部教えてもらい、スタッフの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。現場で飛び交う業界用語も1年でたくさん覚えました」とにっこり。「特殊な現場で爆破やアクションが多かったので、そういうときの立ち回りも学ぶことができましたし、『仮面ライダー』は複数の監督が撮られていて、いろんな方々の意見を聞いて、いろんなことを吸収することができました」と語った。

女優デビュー作で、人間ではなくAIロボット役に挑戦。「人間と差をつけるために、私はAIだと言い聞かせて、感情を無にして演じました」と振り返った。また、人類滅亡を企むアークの秘書・アズ役との1人2役に挑戦したことも貴重な経験になったそうで、「人間ではありませんが、1人2役やらせていただいたのはすごくうれしかったです」と話し、その上で「人間の役も演じてみたいです」と笑った。

女優として自分がどんなタイプか気づくこともできたという。「長時間かけて気持ちを作られる方や、パッと気持ちを切り替える方など、いろいろな方がいらっしゃると思いますが、私はずっと気持ちを保っていられず、ギリギリまで鶴嶋乃愛でいて、テストになったときにパッと役に切り替えるタイプです。そういうやり方が自分には合っているんだなと、1年間毎日撮影していて学びました」