女優の沢口靖子が主演を務めるテレビ朝日系ドラマスペシャル『お花のセンセイ』が、8月30日(21:00~)に放送される。

沢口がテレビ朝日の新作ドラマに出演するのは、実に11年ぶりであり、「新しい自分を表現する場を頂けたという感謝の気持ちでいっぱいです」としみじみ。

そして16年ぶりの共演となる、俳優・八嶋智人については、「リハーサルのときに心がくすぐられて何度も笑ってしまうことがありました」と告白した。

■11年ぶりのテレ朝新作ドラマ「感謝の気持ちでいっぱい」

  • 沢口靖子

    沢口靖子 -テレビ朝日提供

――テレビ朝日の新作ドラマに出演されるのは、2009年放送の『松本清張生誕100年特別企画 疑惑』以来、実に11年ぶりとなりますね。

これまでずっと警察関係の役がいていましたので、新しい自分を表現する場を頂けたという感謝の気持ちでいっぱいです。

――華道家元が政治の世界に飛び込むというストーリーについては、どのように感じましたか。

華道家元の女性が、男社会である政治の世界に入って揉まれながらも、組織に染まらず自身の哲学を貫き、たおやかに、たくましく成長する姿が描かれています。その健気な姿に心を打たれました。

――ドラマの撮影についてですが、新型コロナウイルスの影響により、途中で一時中断となってしまったそうですね。

「今日で撮影は一旦中断となります」といういきなりの宣言がありました。まさか撮影が途中で終わるとは思ってもいなくて、「再開はいつですか」って聞いたところ、「それは今のところまったくわかりません」という回答でとても不安になりました。でも、せっかく出会えた素敵な作品ですから「とにかく完成はさせたい」「時間はかかっても必ず最後まで撮り終えて皆に見てもらいたい」という強い思いはありました。完成までたどり着いて本当に良かったなと思っています!

――撮影中断の間はどのようにすごされていましたか。

毎日、朝食後にウォーキングをしたり、この機会に家の中を隅々まで片づけたり、本を読んだり、映画を見たりして、自分に向き合う時間を過ごすことができました。

■八嶋智人との共演「とても楽しかったです」

  • 左から八嶋智人、沢口靖子 =同

――政見放送シーンのセリフは、台本約3ページにも及んだそうですね。

台本を開いたときに、このセリフはカメラに向かって1人で語りかけるんだなと覚悟しました(笑)。台本を頂いてから、毎日唱えるように覚えました(笑)。

――撮影でのエピソードをお聞かせください。

久しぶりにご一緒させていただいた八嶋智人さんとの掛け合いはとても楽しかったです。お芝居が面白くて、リハーサルのときに心がくすぐられて何度も笑ってしまうこともありました(笑)。八嶋さんとご一緒したいなという思いがずっとあって、楽しい毎日をすごさせていただきました。

――八嶋さんとは、2004年放送のNHK大河ドラマ『新選組!』以来、16年ぶりの共演となりました。

16年の時間はあっという間に縮まりすぐに打ち解けました(笑)いつまでも少年のようなチャーミングな部分をお持ちで、周りを笑いで和ませて下さる方です。でも、シリアスなシーンでは胸にグッと迫ってくるものがありましたよ。

――沢口さんとテレビ朝日といえば、やはり『科捜研の女』の榊マリコのイメージも強いです。『お花のセンセイ』で演じた丸子とは、どのような違いがあると感じましたか。

丸子は穏やかで落ち着いていて、周りの人に安心感をあたえてあげる人です。マリコは科学オタクで、自由でフランクでマイペースで周りを巻き込んでしまう人です(笑)。

――逆に、マリコと丸子の共通点をどんなところだと思いますか。

2人ともあっけらかんと、明るいところがあり、まっすぐなところですね。

――最後に、今作の見どころをお聞かせください。

このドラマは、永田町を舞台に描かれた社会派ドラマであり、ヒューマンドラマでもあり、私演じる丸子と、八嶋さん演じる秘書・幸田の成長物語でもあります。どうぞご期待ください。

■沢口靖子
1965年6月11日生まれ。大阪府出身。1984年『刑事物語 潮騒の詩』でデビュー。1985年NHK連続テレビ小説『澪つくし』で全国的に人気を博し、以降、ドラマ・映画・舞台に多数活躍。近年の出演作は、『科捜研の女』『鉄道捜査官』(テレビ朝日系)、『警視庁機動捜査隊216』(TBS系)、『検事・霞夕子』(フジテレビ系)がある。

■テレビ朝日系スペシャルドラマ『お花のセンセイ』
8月30日(21:00~22:54)放送。沢口靖子が演じるのは、華道の家元・鳳丸子。いわゆる“神輿候補”として衆院選に担ぎ出されるが、ひとりの少女から陳情を受けたことをきっかけに、党の重鎮たちの意に反して大暴走。純真無垢で世間知らずの丸子が、薄汚れた社会の闇に直面しながらも、“世界一の誠実さ”で突破しようと奮闘していく。