昨年2月に「けやき坂46(ひらがなけやき)」から改名し、1stシングル「キュン」が発売初週で47万枚を売り上げるなど華々しいデビューを飾ったアイドルグループ・日向坂46。『NHK紅白歌合戦』に初出場するなど大躍進を遂げたデビュー1年目に密着したドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』が、新型コロナウイルス影響による公開延期を経て、8月7日に公開を迎えた。

本作で映し出されるのは、自分たちのアイデンティティを模索し続けたけやき坂46としての3年間、そして、改名をきっかけに日向坂46としての新たなスタートを切ったグループにおいて、輝きと苦悩が交錯する彼女たちの姿。グループの中心メンバーであり、改名発表の瞬間にも立ち会っていた佐々木美玲にインタビューし、改名を振り返るとともに、モデルや女優など個人としても活躍の幅を広げている今に迫った。

  • 日向坂46の佐々木美玲

改名発表の瞬間、それまでの3年間のいろいろな感情がこみあげてきて涙を流した佐々木。改めて改名をどのように感じているか尋ねると、「改名してデビューさせていただいてから、本当にたくさんの夢が叶っているので、改名できてよかったなって。けやき坂46という名前も大好きですけど、ひとつのグループとして日向坂46になって、みんなでデビューできてよかったなって思います」としみじみと語る。

日向坂46としてデビュー後、個人でも活躍しており、グループとして出演したドラマのほか、今夏放送のテレビ東京系ドラマ『女子グルメバーガー部』にも出演、今年3月から日本テレビ系情報番組『ZIP!』のリポーターとしても新たな一面を見せている。

また、昨年4月号より女性ファッション誌『non-no』の専属モデルとして活動。就任発表時、「ノンノの専属になるというお話を聞いた時、まさか自分だとは予想もしていなくて本当に本当にビックリしました。夢の一つである専属モデルになれたこと、心の底から嬉しかったです」と喜びを語っていた。

当時、加藤史帆、佐々木久美、高本彩花もそれぞれ、『CanCam』、『Ray』、『JJ』の専属モデルになることが発表され、4人の専属モデルが一挙誕生。佐々木美玲は、「最初に私たちが専属モデルになった時に、めちゃくちゃ叩かれたんです」と明かすも、モデル就任は自身にとって大きな転機になったそうだ。

「私はモデルのお仕事で助けられました。去年、自分の中で悩みがあり、どうしようと思っていた時期があるのですが、専属モデル就任は、日向坂46の代表としてもっと日向坂46を知ってもらうという役割もあり、ここで私が負けたらその意味がなくなってしまうと思って、気持ち的に復活することができました。それはすごく大きな出来事で、モデルの仕事があるから頑張ろうと思えたんです」と、モデル就任をきっかけに再び前を向くことができたという。

そして、「グループから離れてお仕事をするので、それもまた新鮮で、のびのび活動できる」と、1人で活動する時間が佐々木にとってはプラスに。「アイドルとはポージングも全然違うので、最初は課題がありすぎて難しかったのですが、編集部のみなさんが優しかったのでたくさん教えていただいたり、雑誌を見て研究したり。今はすごく居心地がいいです」とうれしそうに話した。

最後に今後の目標を尋ねると、「グループとしては、目の前にある東京ドームが目標ですし、今はメンバーそれぞれ、バラエティやドラマ、情報番組、丹生(明里)ちゃんならゲームとか、ありがたいことに個人個人が頑張っている環境があります。だから、個人の活動も頑張って、テレビをふとつけたら『あ、日向坂46のメンバーがいる』という日々が続いたらいいなって思っています」と、グループのさらなる知名度向上のためにも個人の活動も引き続き全力を注いでいく。

■佐々木美玲
1999年12月17日生まれ。兵庫県出身。2016年、「けやき坂46オーディション」に合格。 2019年4月号より女性ファッション誌『non-no』の専属モデルに就任。グループで出演したテレビ東京系ドラマ『Re:Mind』(2017)、日本テレビ系ドラマ『DASADA』(2020)のほか、テレビ東京系ドラマ『女子グルメバーガー部』(2020)にも出演し、女優としても活躍する。また、2020年4月より日本テレビ系朝の情報番組『ZIP!』内のコーナー「流行ニュース キテルネ!」のリポーターも務めている。

衣装:トゥービー バイ アニエスベー