●各曲紹介

■M-01. Face to Face
作詞:松井五郎/作曲:俊龍/編曲:黒須克彦・長田直之

今年の1月・2月に開催したライブツアーを通して、ファンの皆さんから“夏織ちゃんの代表曲”みたいに言っていただける楽曲になったのではないかと思います。私自身はどの曲も大事に思っているので、そこまでの気持ちはなかったのですが、そのように言っていただけるということは、私自身の顔に近いのかなって。歌っているときの私と言うより、普段のお喋りしている感じ。私自身の本当の姿に一番近い曲なのかなって思うようになりました。

今までにないくらい明るい曲というイメージだったのですが、今回のアルバム全体を通して聴いてみると、明るいけどちょっと切ないなって思いました。その切なさはどこから来るのか考えてみたところ、ライブツアーで皆さんと会って、歌って、一緒になって楽しんだ「Face to Face」を知っているから、今一人で聴く「Face to Face」はちょっと寂しく感じるのかなって。もちろん楽しい思い出もたくさんありますよ。でも、寂しい気持ちがなぜか前に出てしまう。そんな自分の中での変化を感じました。

■M-02. フィービー・フィービー
作詞:只野菜摘/作曲:大竹智之/編曲:太田雅友

みんなで一緒に動いて一つになれる曲が作りたくて、明るくポップで元気な感じの曲というリクエストで作った曲です。それほどテンポが速いわけではないですが、とにかく明るくて、現在の自分の年齢感にあった元気さが出ているのではないかと思います。歌っていると、自然とテンションが上ってくる曲です。レコーディングのときも、すごく眠かったのに、そんなこともすっかり忘れるぐらい楽しく元気に歌っていました。

自然とテンションが上がると言いましたが、特に“Feelin' Good!”のところはテンションが上ります。ここが一番の決めどころにもなっていると思いますので、ここで皆さんと一緒に、声援なのか動きなのかわかりませんが、何かができればいいなと思っています。あと、Dサビの“いくつもの時間軸を~”のところも好きです。全体として明るく楽しい曲なのですが、ここだけちょっとセンチな感じがしません?そんな違う表情が見えるところが歌っていてとても楽しいです。

ちなみにタイトルの「フィービー・フィービー」は、歌詞の中にある“Feel Beam”と“Feel Beat”から取られています。

■M-03. Water Front
作詞:しほり/作曲:理沙・工藤政人/編曲:工藤政人

個人的にはかなりおしゃれな感じの曲で、結ばれないのがわかっているのに、それでも想ってしまうという切ない歌になっています。今までにはなかったテイストの曲ですよね。この曲を歌って、あらためて自分は大人になったなって思いました(笑)。

みんなで盛り上がるというより、じっくり聴いてもらえるような曲をリクエストしたのですが、はたしてどんな曲が来るのか、コンペまですごくドキドキしていたのを覚えています。そしてこの曲は最初に聴いた印象から、もう完全にピッタリで、すぐ採用になりました。畳み掛けるようなメロディに歌詞もきれいにハマっているので、早く皆さんの前でも歌いたいです。どのように受け取ってもらえるかはわかりませんが、絶対に気に入ってもらえる曲だと思っています。

「Water Front」は、自分のこれまでの経験から出すというよりは、まったく別の人格を作り上げて、演技をするような感じで歌っています。切なさを出すために、いろいろと考えていると、歌うたびに新しい発見があって、すごくレコーディングも楽しめました。