フジテレビが主催する高校生を対象としたドラマコンテスト「第7回ドラマ甲子園」の受賞者が27日に発表され、大賞に横浜市在住の高校2年生・平野水乙さんの『言の葉』が選ばれた。平野さんは現在16歳で、最年少の大賞受賞者となる。

  • フジテレビの宇津井隆総合事業局長(左)と平野水乙さん

同賞は、高校時代が最も感受性が高く、クリエイト能力が花開く時期であると考え、ドラマ脚本を募集するもの。大賞受賞作は、プロのスタッフがサポートして執筆者本人の演出で撮影され、プロの俳優が出演して、FODとCSで配信・放送される。

『言の葉』は、付き合いが下手で友達ができない女子高生と、言葉が話せない少女との心温まる友情物語。平野さんは「この作品は言葉を伝える大切さを表している作品で、“言葉”を漢字で書くと言うに葉と書くので、葉っぱを使って言葉を伝えたら面白いんじゃないかと思って書きました。このドラマ制作では、自分の意見をしっかり言うということを常に目標として頑張っていきたいと思います」と意欲を示す。

鹿内植プロデューサーは「この時期での脚本募集でしたので、現役高校生たちが今、何を感じて、どんな作品を送ってきてくださるのかとても個人的に興味がありました。全体的には不安や人の命をテーマにしたものが多く見受けられましたが、そんな中でも、この様な時代だからこそ、前向きに物事を捉え希望を見出している作品にキラリと光る魅力を感じました」と総評。

その上で、「毎年、撮影自体は1週間程度なのですが、それに向けてのスタンバイ作業、また撮影後の編集作業を通しての約1カ月半ほどの間で、自分が書いた作品でみんなに何を伝えたいのか、また自分は何を考えて脚本を書いたのか、改めて向き合うことになります。そして、多くの年齢の離れたスタッフにそのことをしっかりと伝える作業があります。この過程を経て毎夏高校生はひとまわりもふたまわりも自信を付けて、大きな存在感を放ちます。今年もまた新たな監督が誕生することが本当に楽しみです」と期待を語った。