新型コロナウイルスの影響で「休校や臨時休業が相次ぎ、牛乳が余っている」「イベントや宴会が中止となり、イベントやお店へ卸すための食材が大量に余って行き場を失っている」――。これらの報道を見聞きした方も多かったと思います。

行き場を失った食材、例えば一部の給食用の牛乳は、スーパーやコンビニなどのさまざまな業者が引き受けをして販売されていました。他の食材は、倉庫に保管されているものもあれば、ネット販売や食材を助けるためのサイトに掲載されているものもあり、その内訳は実に多様です。

こういった余剰食材の存在、そしてそれらの食材を無駄なく消費させようという支援活動はなかなか認知されていないかもしれません。ただ、実は私たちも簡単にこれらの余り食材を消費する手助けができるのです。そのためのカギとなるのがふるさと納税なのです。

各自治体は、新型コロナウイルスの影響で著しく消費が減った農水畜産物や特産品などを、「緊急支援品」として消費拡大を目的にふるさと納税の返礼品にしています。

ふるさと納税はかつて、各自治体による行き過ぎた返礼品のアピール合戦が問題視された時期もありました。ただ、2019年6月から「返礼品は地場産品であること」「返礼品は寄附金額の3割以下であること」という基準が決まり、この基準を守らない自治体は、ふるさと納税制度の対象外となりました。

こうした経緯もあり、以前と比べてお得度が薄れた感のあるふるさと納税ですが、所得に応じて寄附金控除を受けられる事実には変わりません。

ふるさと納税で受けられる寄附金控除には「確定申告」と「ワンストップ特例制度」があり、「確定申告」をした場合は、所得税の還付と翌年の住民税の税額控除がされます。サラリーマンを対象とした最大5自治体の寄附で利用できる「ワンストップ特例制度」は、翌年分の住民税から税額控除を受けることができます。実質2,000円の自己負担で、地方の特産品が受け取れる納税者にとってはうれしい制度です。

「緊急支援品」の対象品は、学校の休校でキャンセルになった食材や、外国人観光客の減少により土産物として売られている名産品や特産品、工芸品、さらにはホテルや飲食店へ卸す予定だった食材、大型イベントで出す予定だった食材や土産物と多肢にわたります。

中にはブランド牛やブランド米、フルーツといった高級食材など、普段ではなかなか食すことができないものもあります。それに、お肉でも通常の返礼品よりも増量されていたり、なかなか取り寄せができないものが送られてきたりと、お得感もあります。ふるさと納税を利用することで落ち込んだ消費を刺激し、地方の産業の助けになるでしょう。

こうした行動は、「エシカル消費」にもつながると言えます。「エシカル消費」とは、人や地球環境、社会、地域に配慮した消費やサービスのことを言います。ふるさと納税の「緊急支援品」にあてはめると、応援したい自治体やサービスに寄附をして、廃棄処分や値下がりの危機にある商品を返礼品としてもらい、無駄なくいただくことで環境にも配慮できることになるでしょう。

このような活動はしばらく続くかと思いますが、外出自粛要請が解除されたこともあり、徐々に商品が観光客など通常の販売ルートに乗っていけば終わる可能性もありますので、気になる返礼品は早めにもらうようとよいでしょう。

注意点およびコツとして、ふるさと納税の寄附金額の上限をあらかじめ調べておくことを推奨します。上限を超えた部分はお取り寄せとなってしまいますし、収入が多い人の名義で寄附をすれば、より多くの寄附ができます。新型コロナウイルスの影響などで2020年度の収入が大きく変わると寄附の上限額も変わるため、該当する可能性がある方は注意をしましょう。

クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」でも同様に、過剰在庫となっている食材や飲食店、ホテル、レジャー施設をクラウドファンディングを通じてサポートしております。

新型コロナウイルスの影響はこれからも続くかとは思いますが、緊急支援品などを活用して、買い手よし、売り手よし、世間よしの「三方よし」の精神で、乗り越えていきたいものですね。