ジャガー・ランドローバー・ジャパンは6月17日、新型「ディフェンダー 110(ワンテン)」を日本初公開した。当日はブランド・アンバサダーに就任したラグビー日本代表の稲垣啓太選手も来場。ランドローバーブランドの新たな顔となる2大共演が実現した。

  • 新型「ディフェンダー110」

    新型「ディフェンダー110」とブランド・アンバサダーに就任した稲垣選手

ランドローバー史上、最高にタフ

1948年に誕生した四輪駆動車「ランドローバー・シリーズ」をルーツに持つ「ディフェンダー」。本格SUVとして広く愛され、長らく同ブランドのアイコンであり続けてきたが、2015年をもって生産が終了し、67年の歴史にいったんは幕を下ろしていた。今回の新型車は、2019年のフランクフルトモーターショーに登場してディフェンダー復活ののろしを上げたクルマだ。

昨今の情勢を鑑みて、オンラインイベント「NEW DEFENDER ジャパン プレミア オンライン」で日本初披露となった新型「ディフェンダー 110」。ジャガー・ランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン社長は、その瞬間を「待ちに待ったランドローバーの象徴の復活」と表現した。製品説明に登壇したマーケティング・広報部ディレクターの若林敬一さんは、新型「ディフェンダー 110」のエクステリアについて、「ラグビー選手のような強さとかわいらしさの両方」を兼ね備えていると語った。

  • 新型「ディフェンダー110」

    バージョン違いで4種類をラインアップする新型「ディフェンダー 110」。価格は589万円~820万円

ランドローバー史上最高の走破性能を持つという新型「ディフェンダー 110」。それを支えているのが「D7x」と呼ばれる新しいプラットフォームだ。アルミニウム製のモノコック構造を採用した「D7x」の車体剛性は、競合他車と比べて10倍にもなるとのこと。「我々の力を尽くしたプラットフォーム」だと若林氏は解説した。

同氏は続いて、フロントにダブルウィッシュボーン式、リアにはマルチリンク式を配したサスペンションに言及。その性能については、「オフローダーの最高峰ですからオフロード性能はバッチリ。その上で、オンで乗っても非常にスムーズに走る」(若林さん)とする。

  • 新型「ディフェンダー110」

    国内仕様車には電子制御エアサスペンションを標準装備。オフロード走行時にローギアにした時には車高が145mmまでアップ、乗降時には40mmまでダウンと高さが調整できる

悪路走行を支える仕組み「テレインレスポンス2」はさらに進化を遂げ、ランドローバー初の機能「コンフィギュラブル・テレイン・レスポンス」として新型ディフェンダーに採用となった。これは「オンロード」「草/砂利/雪」「泥/わだち」「砂利」「岩場」「渡河走行」の6つのモードを備え、それぞれの状況に応じてトラクションを調整できる機能のこと。「エコモードも加えれば7つのモードがある、本当に優れたオフロード性能を持っている」と若林さんはその実力に自信を見せた。

  • 新型「ディフェンダー110」

    オーバーハングを短くし、エアインテークは車体の高い位置に配することで渡河走行性能を格段に向上させた

笑う? 笑わない? 稲垣選手に禁断の質問!

若林さんの説明が終わると、ラグビー日本代表の田村優選手、女子プロゴルファーの原英莉花選手、稲垣選手のブランド・アンバサダー3人によるトークセッションが始まった。

  • 原選手、稲垣選手、田村選手

    トークセッションの様子。左から原選手、稲垣選手、田村選手

ブランド・アンバサダー就任の感想を聞かれた稲垣選手は、「本当に光栄ですね。田村選手をはじめ、ラグビーの先輩方が何人も携わってきたファミリーの一員になれることを誇りに思います」と心情を述べた。新型「ディフェンダー 110」については、「中がコックピットみたいでかっこいいですよね。昔の伝統に新しい技術が追加された素晴らしいクルマ」と印象を語った。

オンライン発表会の視聴者から、「新型ディフェンダーに乗って、誰と、どこに行きたいですか」と自身の熱愛報道に絡めた質問が寄せられると稲垣選手は、表情を変えることなく「攻めた質問ですね」とコメント。その後、「誰とどこに行きたいというよりも、クルマが好きなので、やっぱりクルマを楽しんで乗りたいですね」とうまくかわしていた。

  • ラグビー日本代表の稲垣選手

    視聴者からの「これから新型ディフェンダーに乗るという気持ちを表情で見せてください」という無茶振りに、この表情で応じた稲垣選手

結局、最後まで“笑わない男”を貫き通した稲垣選手。最後に「新アンバサダー就任ということで、本当に今日は楽しみにしていました。ラグビーはまだ先も見えず、試合の予定も立っていない状況ですけど、このディフェンダーのように力強い姿をまたみなさんの前でお見せできるまで、お互いに頑張っていきましょう」と視聴者に向けてメッセージを送った。

なお、2020年4月9日から受注の受け付けが始まっている新型「ディフェンダー」には、すでに多くのオーダーが入っているという。納車時期は早くても今秋頃になるとのことだ。