映画『カメラを止めるな!』(17)の上田慎一郎監督が“完全リモート”で制作する短編映画『カメラを止めるな! リモート大作戦!』が、1日18時からYouTubeで無料公開された。

  • 上田慎一郎監督が手掛けた短編映画『カメラを止めるな! リモート大作戦!』

同作には濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、どんぐり、秋山ゆずきといった『カメ止め』キャストが再集結し、スタッフやキャストが互いに一度も接触せず、ビデオ通話の画面録画や自撮り映像を集めた“完全リモート”制作。新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出自粛を余儀なくされている人々に向けて、上田監督の「明るいエンタメを届けたい」「こんな状況でも作品や仕事が作れることを示したい」という思いで企画された。

制作発表からわずか18日で完成。「応募者全員採用!」と銘打ってSNSで一般募集したエンドロールダンスには、305人が出演した。子どもから年配者まで幅広い層が集まり、日本のみならず、韓国、カナダ、カンボジアなど海外からも応募があった。

上田監督は、「1カ月前『今、自分にできることはなんだろう?』と考え、本作の緊急制作を決めました」と経緯を振り返りつつ、「とにかく気分が明るくなる愉快痛快な楽しい映画を!と作ったつもりなんですが…自分自身、編集をしながら涙が止まらなくなってしまった場面が2箇所ありました」と思わぬ感情が込み上げてきた様子。

「いつの間にか本作は自分の想像を遥かに超えたものになっていました。半分は誰かの娯楽のために。半分は自分を救うために。この作品を創ったんだと思います。『今』しか創れないものが出来ました」と確かな手応えを感じ、「ぜひ『今』観て下さい。この作品が誰かの気分を少しでも明るくすることが出来ますように」と本作に込めた思いを語る。

一方、主演の濱津隆之は、「一足お先にちょろりと拝見させて頂きました」と明かし、「完全リモート、完全自撮りならではの粗さもまた、面白味の一つになっていたり。取り敢えず、何も考えずにただただ笑ってくれたらと思います」と呼び掛けている。

(C)カメラを止めるな!リモート大作戦!