• 霜降り明星の粗品 (C)フジテレビ

――今作はどんなキャラクターにも物語が用意されていて見応えがあります。最初にキャスティングしたときと撮影した今と比べて、意外だったなという方はいらっしゃいますか?

意外な活躍という点だと粗品さん(霜降り明星)ですね。マギーさんの相棒役は、前作で身長の高い田中道子さんに演じていただいたので、今回は、身長の高い男性を探そうというのがあって、そんな中、ドラマ出演に興味のあった粗品さんに運命的にお願いすることになったんです。粗品さんが演じる門田は、最初は曽根崎(浜田学)とキャリア同士でつながっていてミハンを偵察している、というくらいの設定で、あそこまで起承転結を描く予定ではなかったんです。だけど、粗品さんをキャスティングしたことでもっと楽しもうってことになって、お話を変えていきました。撮影の初日はドラマが初めてで演技もぎこちなかったんですけど、回を追うごとにどんどん上達していって、吸収力も素晴らしかったですね。

それと、浜田学さんの曽根崎もそうですね。あそこまでフィーチャーするつもりではなかったんですが、みんなで楽しんで作っていった結果、どんどん活躍していくキャラクターになっていきました。9・10話ではTwitterのトレンドに上がるほど、視聴者の怒りを買ってくれました(笑)

  • 浜田学 (C)フジテレビ

――他にも森永悠希さんが演じる吉岡というキャラクターは、元天才子役で、その後医者を目指し挫折して、刑事になったという設定で、その中にすごく感動的なドラマが用意されていました。最初からプロフィールみたいなのを作っていたのですか?

本打ち(脚本の打合せ)の最初の頃に、吉岡に何かキャラクターを付けようとなって、そのときに監督がボソッと言ったのが「天才子役」という設定でした。それは潜入するにもちょうどいいから面白いね、と。

そこから、他のみんなには暗い過去があって、事件に巻き込まれたという設定があるから、吉岡にはそういうのはやめようという話になって、弟に進行性の病気があってそれは止められないけれど、ミハンは事件を未然に止めることができる…だからミハンに強い思いを持つという設定にしました。脚本の浜田(秀哉)さんがその部分をちゃんと拾ってくれて、6話ではチーム感の増す良い話になったと思います。

■高岩成二のアクション「速い!」

  • 高岩成二 (C)フジテレビ

――アクション部分も見どころですが、どのくらい練習して撮影に入るんですか?

まずアクションシーンの映像をアクション部の人が作ってくれるんです。それを事前にキャストの人に渡して、その上でリハ室で練習して、次はもう本番という感じです。

――それであのアクションシーンができているとはすごいですね。第9話には、元傭兵役で高岩成二さんが登場しましたが、そのアクションシーンもネット上で盛り上がりました。これまで無敵に見えた山内(横山裕)や小田切(本田翼)でも勝てる気がしませんでした。

元傭兵という設定で説得力があって、風貌的にもすごくカッコいい方だったので、登場していただきました。平成ライダーのスーツアクターを長くやっておられた方なので、高岩さんというだけで沸く人たちがいっぱいいるんですよね。このドラマのアクション監督をやっている藤井(祐伍)さんも、高岩さんと所属が同じで、藤井さんたちにとってもスペシャルな人みたいなんです。スーツの中に入っているのがもったいないくらい、すごく雰囲気のある方で、現場に立ち会った時に高岩さんがアクションをされているのを見て、「速い!」って思いました。