WOWOW『連続ドラマW 彼らを見ればわかること』(1月11日スタート 毎週土曜22:00〜)の完成披露試写会&舞台挨拶が10日に都内で行われ、中山美穂、木村多江、大島優子、高橋優斗、上地雄輔、長野博、深川栄洋監督が登場した。

  • 前列左から大島優子、中山美穂、木村多江。後列左から高橋優斗、長野博、上地雄輔、深川栄洋監督

    前列左から大島優子、中山美穂、木村多江。後列左から高橋優斗、長野博、上地雄輔、深川栄洋監督

同じマンションに住む3人の女性とその家族がそれぞれに抱える事情と欲望が入り乱れる、大人のドラマである本作。主人公で再婚相手との家庭で「妻」と「母」でありながら、官能的な作品で人気を誇るレディコミ漫画家としての顔も持つ百々子(中山美穂)と、百々子と同じマンションに住む友人で、夫に家事全般を任せるキャリアウーマン・瑞希(木村多江)、百々子が別れた夫・葉介(長野博)の現在の妻で、百々子と同じマンションに引越してくる看護師・流美(大島優子)の3人に焦点を当てながら、現代社会の家族像をリアルに描いていく。

「登場人物たちを盗み見ていくような感じが皆さんに伝わっていくと、やみつきになるような感覚があると思います」と撮影プランを明かした深川監督。主演の中山は「この中では1番変わってる女性なんじゃないかなと思うんですけど、そこを楽しんで演じていきたいなと思いました。家族のあり方とかも、けっこう偽善的だったりするので、見てて滑稽に、面白く見えたらいいなという感じですね。私自身というより、全体が滑稽に見えたらというところを意識しました」と演技について振り返る。

中山の元夫を演じた長野は、「漫画家の方って、帽子も被ったりも含めて個性のあるイメージで、色使いだったり、柄とかもそういう雰囲気の衣装が多かった。でも、何を着てもやっぱ似合うなって思って。素敵でした。全員のシーンでも2人のシーンでも常に凛といらっしゃってて、本当に素敵な方でした」と絶賛。「えー……」と照れて顔を覆ってしまった中山は「困ります」と苦笑しつつも「ありがとうございます」と何度もお礼を言っていた。

長野はさらに、大島について「優子ちゃんは誰にでも話しかけて場を和ませてくれる。あれは気を使ってるんですか? それとも自然に?」と質問し、大島は「わからないけど、自然に」と照れ笑い。大島は「夫婦ということもありますし、新婚さんということもあったりして、『長野さんを知らないと』と思って、撮影の合間はけっこうプライベートな質問を聞いてしまったりしたんですけど、いろんなおいしい情報とかたくさん教えてくださいました」と、グルメな長野の一面が見え、客席も盛り上がっていた。

上地は「深川さんのアドバイスが、詩人みたいな例えをしてくるので、変わってるんですよ! 『風鈴を感じてください』とかボソボソって言って戻るので。あれなんですか?」と訴え、会場は大爆笑。深川監督は「言葉だと気になっちゃうだろうから、ちょっと変なこと言った方が、役者さんって不思議なもので、『えっ』って言いながらも芝居しようとするんですよ」と弁解する。上地は「泣く準備万端の時に、耳元で『バラの香りの花畑で走る少女を見ながら笑ってください。失礼します』とか言ってくる。優しいダンディ坂野さんみたいな感じで」と説明した。

監督の演出話でも盛り上がったが、木村は上地とともにつくりあげた家族について「ごはんを食べるシーンも、カットがかかってみんないなくなってもごはんを食べて、ずっとしゃべってたりとか、楽しくてしょうがなかった。面白い家族だった」としみじみ。「息もあっていて、ずっと住んでいるみたいな。素敵な雰囲気が出てるといいですよね」と期待した。