メットライフドーム(埼玉県所沢市)で開催された「MONSTER JAM(R) 2019 IN JAPAN」の観戦記は今回が後編。前編では「ピットパーティー」を訪れ、モンスタートラックを間近で観察した。今回はいよいよ、大迫力の「SHOWステージ」をリポート。巨大トラックが空を舞う姿は必見だ。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    スタートラインに整列した8台のモンスタートラック。この後、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか

熾烈なトーナメントを勝ち抜きスピード王が決定!

時刻は16時。ピットパーティーを終えて準備も整ったその時、ついに「MONSTER JAM」の真骨頂となる「SHOWステージ」の幕が切って落とされた。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    オープニングセレモニーではモンスタートラックがコースを周回

まずは、軽く足慣らしとばかりに参戦する8台のモンスタートラックがコースを周回。メットライフドーム内に耳をつんざく1,500馬力のエンジン音が響き渡ると、観客も興奮を隠せない様子だ。

SHOWステージではスピードを競う「タイムレース」とドライビングテクニックを競う「フリースタイル」の2競技のほか、「エキシビジョン」として後輪のみで走行する「ホイーリー」とモトクロスバイクによる「FMX」(フリースタイルモトクロス)が行われる。

「タイムレース」は2台のトラックが同時にコース内を走行し、より早いタイムを出した方が次戦に進むトーナメント方式だ。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「タイムレース」とはいえ、そこはMONSTER JAM。コース上のジャンプ台を使ってトラックが空を舞うなど、障害物レースに近いかもしれない。写真は「Megalodon」(メガロドン)という車両

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    砂埃を舞わせながら激しいコーナリングでコースを周回する「El Toro Loco」(エル・トロ・ロコ)

予選を勝ち抜き、「Zombie」(ゾンビ)と「Grave Digger」(グレイブ・ディガー)の2台が見事、決勝へと駒を進めた。予選では右腕を失うというアクシデントに見舞われた「Zombie」。決勝での走りにその影響はあるのか、ないのか。そんなことを考えているうちに、レースが始まった。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    スタートダッシュを決め、優勢にレースを進める「Zombie」。このまま逃げ切れるか

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    負けじと「Grave Digger」も大ジャンプを見せ追い上げるも、差はなかなか縮まらない

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    片腕を失ってもなんのその。「Zombie」が序盤のリードを守りきり、初戦の「タイムレース」を制した

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    手を前で上下させる“ゾンビポーズ”で勝者を称えるオーディエンス

何はともあれ、「Zombie」の勝利で幕を閉じた「タイムレース」。その余韻に浸る間もなく、コースでは「エキシビジョン」が始まり、巨大トラックが次々と驚愕のパフォーマンスを繰り広げ始めた。

手に汗握るパフォーマンスの連続!

「エキシビジョン」の最初のプログラムは「ホイーリー」。各選手は華麗にトラックを操り、軽々と前輪を持ち上げ、後輪走行を披露していく。車重約5トンのトラックが後輪走行する様は、何ともアンビリーバブルな光景だ。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「Wonder Woman」(ワンダーウーマン)を操るヘイリー・ゴーリー選手は、もともと「MONSTER JAM」でアメリカ国歌を斉唱していたが、その後にドライバーに転身したという異例の経歴を持つ。ドライビングテクニックと美貌を兼ね備えた女性ドライバーだ

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    もう1人の女性ドライバーであるリンジー・リード選手が駆る「Scoooby Doo」(スクービー・ドゥー)は、大技にチャレンジするも直立状態で停止してしまい、無念のリタイア。レスキューのため重機が出動した

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    後輪だけで大ジャンプを見せる「Monster Energy」(モンスターエナジー)。わずか4日しか練習していないと語っていた東野貴行選手だが、とてもそうは思えないパフォーマンスを見せた

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    写真では分かりづらいが、ジャンプ台を器用に使って掟破り(?)の前輪立ちを見せて会場を沸かせた「Max D」(マックスD)

「ホイーリー」に続いて、モトクロスバイクによる「FMX」(フリースタイルモトクロス」がスタートした。ここには「Monster Energy」で参戦中の東野選手をはじめ、5人の選手が登場。度肝を抜くパフォーマンスの競演となった。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    一歩間違えば大事故につながるのだが、ライダーたちは次々と華麗な演技で観客を魅了していく

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    FMXが本職の東野選手はなんと、滞空するバイクの上で1回転する離れ技を披露

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    演技終了後、観客の声援に笑顔で応えた東野選手

フリースタイルでは目を疑う光景が

そして、最後の競技種目となる「フリースタイル」が始まった。各ドライバーが思い思いにトラックを操り、その技術を競うこの競技はまさに、「MONSTER JAM」の花形といっても過言ではないだろう。

この競技においては、観客も審査員の1人となる。スマホを通じ、リアルタイムで採点に参加できるのだ。当然、観客により強くアピールしようと、各ドライバーがハンドルを握る手にも熱がこもったはずだ。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「Scoooby Doo」は「ホイーリー」の雪辱をはらす大ジャンプ

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    片輪走行を見せ付ける「Grave Digger」

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    モチーフの闘牛さながらに怪気炎を上げる「El Toro Loco」

一方で、その激しいパフォーマンスに比例するように、車体にかかる負荷は相当なもの。いかに1,500馬力を誇るモンスターエンジンとはいえ、その負荷は推して知るべしだ。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「Max D」さん、マフラーから火がでてますよ!!

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「Megalodon」は演技終了後、エンジンから煙を上げながら動きを止めてしまった

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    しかし、心配はご無用。しっかりと重機によってレスキューされた

先にいってしまうが、「フリースタイル」では、「タイムレース」に引き続き「Zombie」が勝利を飾った。決め手となったのは、命知らずの演技だろう。最後に、その演技をダイジェストでお届けしたい。

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    メカニックの素早い修理によって、予選で失った右手も復活!

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    右へ左へ華麗な舞いを披露

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    大ジャンプを決める様はまさに“フライング・ゾンビ”

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    立ち上がってここからどうする!?

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    嘘でしょ!? まさかのバク転!?

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    厳しそうだが、ここからいけるか!?

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    あぁ、見るも無残な「Zombie」。それにしても、ドライバーは大丈夫か!?

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    運転席から無事生還し、観客に向かって高々と手を挙げたドライバーのバリー・ムサワ選手。やりきった感が半端ない!!

  • MONSTER JAM 2019 IN JAPANの様子

    「Zombie」も無事レスキューされ、この後、自走で戻っていった

2日間合計で約2万4,000人を動員した今回の「MONSTER JAM」。3年ぶりの日本開催となったが、前回を上回る盛り上がりに主催者も「確実にMONSTER JAMブランドが育っている」と確かな手応えを得たそうだ。

次回開催は未定ながら、日本でのさらなるMONSTER JAMファンの拡大を目指して調整していくとのことなので、「MONSTER JAM」が再び日本の地を踏む日は意外と早く訪れるかもしれない。その時はぜひ会場に駆けつけ、モンスタートラックの雄姿を直接、見届けてほしい。

著者情報:安藤康之(アンドウ・ヤスユキ)

フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。