俳優の古舘寛治と滝藤賢一が、テレビ東京系新ドラマ24『コタキ兄弟と四苦八苦』(2020年1月スタート毎週金曜24:12〜)でW主演を務めることが6日、明らかになった。

  • 左から滝藤賢一、古舘寛治

同作は脚本家・野木亜紀子のオリジナル作。真面目すぎてうまく生きられない兄・古滝一路(古舘)と、そんな兄をみて育ったせいか、ちゃらんぽらんにしか生きられなくなった弟・古滝二路(滝藤)。無職の残念な兄弟が、ひょんなことから「レンタルおやじ」を始めることになり、様々な無茶ぶりに“四苦八苦”しながらも、どうにか生きていく人間賛歌コメディとなっている。

今回の企画は、古舘と滝藤が「自分たちがW主演のドラマを立ち上げよう!」と意気投合したところから始まり、3年近い月日を経てようやく日の目を見たプロジェクト。タイトルにもある“四苦八苦”は、元は仏教用語で、人間である限り避けられない8つの苦しみをお釈迦様が教えた言葉で、4つの苦しみを新たに加えた、“12苦”がドラマの裏テーマとなっている。

『アンナチュラル』『獣になれない私たち』『逃げるは恥だが役に立つ』など数々の人気作品を手掛け、市川森一脚本賞、向田邦子賞を受賞して以来の脚本となる野木は、テレビ東京作品に初参加。監督を務める山下敦弘は、同局でドキュメンタリー『山田孝之の東京都北区赤羽』(15年)、『山田孝之のカンヌ映画祭』(16年)監督を務めているものの、連続ドラマを全話演出するのは初めてとなる。音楽は、今年5月にアルバム「Big fish」をリリースし、数々のCM音楽も手掛ける王舟と、バンド・neco眠るなどでも活躍するミュージシャン・BIOMANによるユニット、王舟&BIOMANが務める。

古舘寛治 コメント

古舘寛治が主演の一人???これはきっとドッキリに違いない。ドッキリドラマ。僕は実際放送されるまで信じられませんよ。いつドッキリ看板を抱えたテレ東の人が現れるか分かりません。うっかり心許せません。その上でそのドッキリに乗っかった、騙された私がコメントをさせていただくと、こんな夢のようなことはないのです。

自分が主演! ありえない! しかも滝藤くんという素晴らしい売れっ子俳優とのダブル主演! その上に今や飛ぶ鳥を落とす勢いの野木亜紀子さんがこれ以上ない素晴らしいオリジナル脚本を書いてくださり、あの山下敦弘監督が優れたセンスと 繊細な演出で僕らの手綱を握ってくれる。スタッフも優秀で個性溢れるメンツ揃い。これはもう必死にやるしかありません。なんとしてもスゴオモな(すごく面白い!)作品にするのです。みんなで! どうかドッキリでありませんように〜!

滝藤賢一 コメント

フジテレビ湾岸スタジオで古舘寛治さんと久し振りに再会し〝なんか一緒にやれたらいいね〟と話していたのが2017年初頭のこと。その数日後には私の初主演作『俺のダンディズム』の濱谷プロデューサーと渋谷でお茶して、あれよあれよと言う間に、こんな大きなプロジェクトに…。本当に夢のようです(泣)。

脚本の野木亜紀子さんとは『重版出来!』でご一緒して以来2度目。毎回あがってくる台本が信じがたい面白さ。お見事でございます! しかも当て書き…もはや、言い訳のしようもありません(汗)。そして、山下敦弘監督とは同じ年で同郷。運命を感じております。常にカメラ横にへばりつき台本で顔を隠しながら芝居を見ている様が我々俳優には心強く安心感を与えてくれます。

そしてそして我らが座長、古舘寛治さんの『コタキ兄弟』への熱き思いがダダ漏れになっていて、正直めんどぅな時もありますが、毎日口癖のように出る呟き〝幸せだなー〟が現場の全てを物語っております! これから発表されるキャスト・ゲストの方々も超豪華で毎日震えが止まりません! 仲代メソッドと古舘メソッドの二刀流で『コタキ兄弟』を楽しみたいと思っています!

脚本・野木亜紀子 コメント

古舘×滝藤でテレ東。それはやってみたいぞ。ということで走り出したこの企画。「とにかく芝居がしたいんだ!」という熱いリクエストに応えた結果、2人の芝居場がほとんどで、大量の台詞を覚えねばならないという苦行が発生。まさに一切皆苦。以前からファンだった山下監督が全話を演出してくれ、錚々たる役者陣がゲスト出演ということで、出来上がりが他人事のように楽しみです。古滝(コタキ)兄弟と娑婆世界の四苦八苦を噛み締めながら、金曜深夜に笑っていただけたら幸いです。放送地域外の皆様は配信でご覧ください。

監督・山下敦弘 コメント

主演、古舘寛治、滝藤賢一。脚本野木亜紀子。この並びに誘われたら断るバカはいません。ただ12話全部を監督する選択をした自分はバカだなと思います。いや〜しんどい……。日々老いを感じるというか、日々老けてます。でも脚本面白いし、魅力的なキャストの演技を見ていると疲れを忘れてしまう。ドラマという分野にあまり慣れていない自分が演出するので、かなり歪なドラマに仕上がると思いますが、まぁ楽しみにしておいてください。とか言いながらまだ半分も撮り切ってない……。とにかく最後まで走り抜けます。

濱谷晃一プロデューサー コメント

「よく、その企画通ったね!?」
このドラマのお話を周囲にした時、多くの人から頂くリアクションです。
たしかに原作モノでもないし、主演はシブいおやじ2人で華はない。でも、スター俳優や、潤沢な予算に頼らなくても、“良い脚本と、良い演出、良いお芝居が揃えば、最高のドラマが生まれる!”そんな粋なチャレンジを、テレ東深夜からお届けできることが嬉しくてしかたありません。深夜に楽しく笑えるコメディでありながら、世の中の誰もが抱える普遍的な苦しみと向き合っていく、奥深い人間ドラマです。ぜひ初回から最終回まで全話、観て頂きたいです!

(C)「コタキ兄弟と四苦八苦」製作委員会