JR東日本は15日、台風19号の影響で長野~上越妙高間が運転見合わせとなっている北陸新幹線の現況と今後の見通しについて発表した。設備の復旧に少なくとも1~2週間程度かかり、運転再開後もこれまでの5~6割程度の運転になる見込みだという。

  • 北陸新幹線を走行するJR東日本の車両E7系

北陸新幹線は台風19号の影響で、千曲川の決壊により長野~飯山間で線路が冠水し、車両基地であるJR東日本の長野新幹線車両センターにおいて、電気設備や留置車両10編成(E7系・W7系)が浸水するなど被害を受けた。現在は長野~上越妙高間で運転を見合わせ、東京~長野間・上越妙高~金沢間で特別ダイヤによる折返し運転を実施している。北陸新幹線の一部区間不通にともない、救済の臨時列車として信越本線直江津~長岡間ノンストップの快速が上下各3本運転される。

現地付近の浸水が解消されたことを受け、JR東日本は10月15日から線路冠水箇所の点検を開始。現時点で信号関係の電源装置に甚大な被害が確認され、復旧におおむね1~2週間程度かかる見込みとしている。信号制御装置をはじめ、その他の設備に不具合が認められた場合、復旧までさらに時間を要することになる。これらの設備が復旧し次第、長野~上越妙高間は運転再開となる。

ただし、長野新幹線車両センターで留置車両10編成が浸水しているため、北陸新幹線で使用可能な車両は通常の2/3程度に。北陸新幹線が全線(東京~金沢間)で運転再開しても、運転本数はこれまでの5~6割程度になる見込みと説明している。