イラストレーターで俳優のリリー・フランキーが、10日に放送されるテレビ朝日系特別番組『樹木希林さん特別番組~おもしろうて、やがて不思議の、樹木希林~』(19:00~20:54)に出演し、女優・樹木希林さんとの思い出を語る。

  • リリー・フランキー -テレビ朝日提供

昨年9月15日に亡くなった女優・樹木希林さん(享年75)の一周忌を間近に控えて放送される同番組。希林さんがこの世を去って以来、リリーが彼女について話すのは初めてだという。

著書『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』が映画化された際、自身の母親役を演じてもらったことから、リリーと希林さんとの親交が始まった。その後、是枝裕和監督作品『そして父になる』(13年)、『万引き家族』(18年)などで、俳優として共演を果たした。

希林さんの他界後、希林さんについての執筆依頼が何回もあったが、一貫して断り続けてきたというリリーは「本来なら“物書き”として希林さんのことをご紹介すべきなのですが、整理がつかない…というより、もし希林さんがいたら『いいわよ、そんなことしなくて!』と怒られそうで…なぜか書けなかったんです」と打ち明ける。

また、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で母親役を演じるにあたって、希林さんは「(亡き母の)写真や洋服など、見せられるものはすべて見せてくれ」と頼まれたといい、「父親にも見せていない母親の遺書を、希林さんには読んでもらいました」と秘話を語る。

そして昨年、『万引き家族』がカンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」に輝き、一緒にレッドカーペットを歩いたリリーは、希林さんの言葉に「救われた思い」になったと話す。

さらに普段、絶対に弱音を吐かない希林さんが死の数カ月前、一度だけその弱さを垣間見せた瞬間があったという。ほかにも、希林さんの「形見」にまつわる、切ないのに笑ってしまう意外なエピソードまで語りつくす。

希林さんを失い、「母を二度、なくしたような思い」だというリリーの証言から、2人の絆が浮かび上がっていく。