25日に生放送を終えた日本テレビ系大型特番『24時間テレビ42』(24日18:30~25日20:54)。今年の最大のサプライズは、総合司会・水卜麻美アナウンサーの「24時間駅伝」4人目のランナー発表だろう。この発表から直後の囲み取材、そして走行中、走行後に至るまで、彼女からは常に“謙虚さ”と“気遣い”があふれ出ていた。

日本テレビの水卜麻美アナウンサー

水卜アナは今回、駅伝に参加するにあたって、「『24時間テレビ』の総合司会として、日本テレビの一員として、『24時間テレビ』を新しい時代までみなさんに支えていただいてやってこられたことに感謝をしたい。ありがとうと言いたい。それが走ることで伝わればいいなと思ってやりたいと思いました」と決意を表明。

ランナー発表を終え、囲み取材が行われる記者室に向かう途中、一般観覧客の列を横切る場所があるのだが、そこで大きな歓声を受け、「ありがとうございます!」と応じる水卜アナの声が記者室にも聞こえてきた。

そこから、記者室に入ってきた際の第一声は「すいません…」。“片足を上げて走るポーズ”というバランスをとるのが大変な体勢をリクエストされ、そのまま何十台というカメラに目線を送る。もちろん、その間も笑顔は途切れない。

いとうあさこ、ガンバレルーヤ・よしこ、ハリセンボン・近藤春菜と、ランナーに芸人が名を連ねる中、最後に発表されるのはどんな人物なのか…最も注目を集める役回りを背負うことになってしまったが、初の総合司会&局員ランナーという意外性だけでなく、今や日テレはおろか、テレビ界を代表するアナウンサーである彼女に、その資格が十分あることは誰もが認めるところだろう。

4人のうち、最初に決定したランナーが水卜アナであったこともそれを裏付けているが、囲み取材では「(4人目のランナーは自分だと)手を挙げた瞬間に、国技館から『えーっ!』って声が上がらないことだけを祈ってました」と、不安を抱えていたことを打ち明けた。

そう言えば、今年6月に行われた『女芸人No.1決定戦 THE W 2019』の制作発表会見で、ともにMCを務めるチュートリアルの徳井義実の到着が遅れ、急きょ水卜アナが“前説”を行ったことがあったが、その時も彼女は「本当に私の超絶しょうもない前説にお付き合いいただいて、ありがとうございました!」と謙そんしていた。「マンホールで滑って、右ひざにえげつないアザを作った」という初出しネタで大いに盛り上げ、手応えバリバリに違いないのに、実に謙虚である。

駅伝ランナー発表を受けた囲み取材が終わり、記者室を後にする際は、エールを送る大きな拍手が自然とわき起こっていた。

そして、一夜明けて午前8時8分、第3走者としてフルマラソン42.195kmの道のりがスタートすると、いよいよ“気遣い”の精神が本領を発揮する。沿道に応援に駆けつけた人たちへ、次々に笑顔で「ありがとう」と手を振っていくのだ。

よしこからタスキを受け取った時の気温は25℃だったが、14時18分にいとうあさこへ渡した時は31℃まで上昇。暑さにどんどん体力が奪われていき、終盤ではこれまでテレビで見せたことのない苦しそうな表情を覗かせる場面もあったが、それでも手を振り続けていた。

その理由を「夏の最後にみんなに楽しんでほしいという思いがあるので、本番で苦しい感じを見せたくない」「ヘラヘラしながら爆走したい」と話していたが、それを有言実行できる人間は、なかなかいない。

こうしてフルマラソンを走破した後、何食わぬ顔をして総合司会として国技館のMC席に戻ってきた水卜アナ。温かい拍手を贈る観覧席に、CMに入っても何度も手を笑顔で手を振る姿が見られた。

今回の『24時間テレビ』は、水卜アナが押しも押されもせぬ人気アナウンサーとなった理由を、あらためて実感することのできた現場だった。大役を終えた翌朝の『スッキリ』も、駅伝の沿道に振りまいていた素敵な笑顔で登場することだろう。