ソニー・クリエイティブプロダクツ(SCP)と大井川鐵道は2019年も「きかんしゃトーマス号」を運行。7月20日の「ジェームス号」運行開始と新キャラクター「フリン」の一般公開に先立ち、7月16日に特別イベントが開催された。

  • 大井川鐵道「きかんしゃトーマス号」は2019年も運行。7月16日に特別イベントが行われた(写真:マイナビニュース)

    大井川鐵道「きかんしゃトーマス号」は2019年も運行。7月16日に特別イベントが行われた

SCPがマスターライセンスを保有する「きかんしゃトーマス」の蒸気機関車「きかんしゃトーマス号」は、2014年にアジア初となる走行を大井川鐵道で行って以来、期間限定で毎年運行されている。2015年には「ジェームス号」も仲間入り。2014~2018年の5年間で、のべ46万人以上が乗車したという。6年目となる今年、「トーマス号」は6月22日から運行開始し、例年より期間を延長して12月1日まで運行される予定。「ジェームス号」は夏休み期間中の7月20日から9月1日まで運行される。

7月16日のイベントでは、新金谷駅構内で「トーマス号」「ジェームス号」などを見学できたほか、赤いボディの特殊消防車「フリン」が新金谷車両整備工場に初登場。トップハム・ハット卿もイベントに参加し、新金谷駅ホームで「トーマス号」「ジェームス号」と並んで撮影に応じる場面もあった。

  • 新金谷駅構内で発車を待つ「トーマス号」「ジェームス号」。転車台にC12形164号機の姿も

  • 初登場の特殊消防車「フリン」。赤いボディが特徴

  • 新金谷駅にトップハム・ハット卿が登場。「トーマス号」「ジェームス号」や地元園児らと記念撮影

  • 「トーマス号」「ジェームス号」によるプッシュプル運転。この日だけの特別編成だという

  • 客車の車内は4人掛けのボックスシート

  • 「JNR」マークを配した扇風機、テーブルの下の栓抜きなど、国鉄時代の懐かしい設備も

  • 新金谷駅を発車した列車は大井川に沿って走り、車窓に茶畑も広がる。川根温泉笹間渡駅の手前で温泉客が手を振る姿も見えた

  • 走行中の車内で「きかんしゃトーマス弁当」の提供も

  • 車内で限定商品を販売。トップハム・ハット卿も各車両を訪れた

  • 千頭駅に到着。機関車・客車の入換作業が始まる

この日は特別編成として、先頭に「トーマス号」、客車の後方に「ジェームス号」を連結したプッシュプル運転を実施。往路ではツアー参加者や50名以上の地元園児たちを乗せた列車が10時38分頃に新金谷駅を発車し、大井川沿いや茶畑の広がる風景の中を快走した。車内では乗客に「きかんしゃトーマス弁当」が提供されたほか、限定品の車内販売やスタッフによる記念撮影も。川根温泉笹間渡駅の手前の鉄橋(大井川第一橋梁)では、温泉客が「トーマス号」「ジェームス号」に手を振る姿も確認できた。

列車は1時間以上かけて大井川本線を走行し、11時54分頃、終点の千頭駅に到着。駅構内の転車台にて、「ジェームス号」「トーマス号」の順に車両方向転換が行われた。多くのツアー参加者らが集まり、機関車にカメラを向けていた。

  • ツアー参加者らが集まる中、「ジェームス号」「トーマス号」の順で転車台へ

  • 「トーマス号」「ジェームス号」と、千頭駅構内に展示されている「ヒロ」「パーシー」「ウィンストン」が並んだ。「ラスティー」のデモンストレーション走行も実施

その後のイベントでは、特別演出として「パーシー」「ウィンストン」「ヒロ」が展示された会場に「ジェームス号」「トーマス号」が加わり、5台並んで撮影。トップハム・ハット卿と地元園児たちの記念撮影も行われた。他に「ラスティー」のデモンストレーション走行も実施。イベントの途中、電気機関車による代走運転を行う「かわね路号」が千頭駅に到着し、鉄道ファンらの注目を集めた。

復路も「トーマス号」「ジェームス号」はプッシュプル運転で走行。千頭駅から新金谷駅まで「バスのバーティー」が並走し、お互いの乗客が手を振り合う場面も見られた。途中まで「バスのバーティー」がリードしていたものの、新金谷駅に着く手前で何度か赤信号で停止したこともあり、最終的に「トーマス号」「ジェームス号」より数分遅れて「バスのバーティー」は新金谷駅に到着した。

  • 電気機関車に牽引された「かわね路号」が千頭駅に到着。蒸気機関車の不具合にともない、7月25日まで電気機関車の牽引による代走運転が行われる予定

  • 「バスのバーティー」。車内にはこどもたちに楽しんでもらうためのしかけも

  • 「バスのバーティー」の車内から「トーマス号」の走行シーンも見られる

  • 「バスのバーティー」と「トーマス号」が並走。乗客たちが手を振る様子も見える

  • 新金谷駅に到着した後の「トーマス号」

大井川鐵道では「トーマス号」が運転される12月1日まで、世界的な人気を誇る「きかんしゃトーマス」の公式イベント「DAY OUT WITH THOMAS 2019」を開催している。今年は初の試みとして、9月7日から10月28日まで「大井川鐵道全体をハロウィン仕様にしたイベント期間」にするという。「トーマス号」や客車をはじめ、新金谷車両整備工場、千頭駅トーマスフェア会場にハロウィーンの装飾を施し、期間限定イベント・グッズなども予定されている。