フジテレビのドキュメンタリー枠『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で、今年も美容整形する女性たちを追った『シンデレラになりたくて…2019』の前編が、16日に放送された。かつて白血病を患った地下アイドル、不ぞろいな歯並びを隠すためにマスクが外せない女性など、さまざまな事情を抱えて整形を決意した姿に反響が集まり、あす23日には、彼女たちが目指す「整形シンデレラオーディション」の結果までを収めた後編が放送される。

ナレーションを担当した俳優の中村繁之は、長年エンタテイメントの世界にいる身からの目線で彼女たちを見守ったという。収録後に話を聞いた――。

  • 『ザ・ノンフィクション シンデレラになりたくて…2019』のナレーション収録を終えた中村繁之

    『ザ・ノンフィクション シンデレラになりたくて…2019』のナレーション収録を終えた中村繁之

■口の筋肉が硬直してくる

――収録お疲れさまでした。今回が本格的なナレーション初挑戦ということですが、いかがでしたか?

思ったより大変でした。体が緊張するんですよね。普通にしゃべってるつもりなんだけど、口の筋肉がだんだん硬直してくる感じなんです。だから手で口元をほぐしながらやっていました(笑)

――思わずナレーションに感情が乗っている場面もありましたね。

そうですね。前日にVTRをいただいて、それを見ながらちょっと練習していて、やっぱり切実だなと思ったんです。そんな彼女たちの中に、声だけですけど自分も投影していくことになるので。

――自分で納得いかず、「もう1回お願いします」と志願するときもありました。

やっぱり責任感を持ってやらないといけないと思いましたからね。

――今後のナレーションというお仕事への意欲はいかがでしょうか?

ものすごくあります。もともと声の仕事は好きなんです。映画の吹き替えでマット・デイモンの役もやったことあるんですけど、それは他の声優さんたちとの掛け合いなので、今回のようなナレーションとは違いますよね。女の子の気持ちに少しでも乗っかっていかなければならないのも感じましたし、お芝居とは全然違うやりがいと難しさと楽しさがありました。

  • 『ザ・ノンフィクション シンデレラになりたくて…2019 ~前編~』より (C)フジテレビ

■整形は相当勇気がいること

――女の子の父親ではなく、本人に気持ちを乗せるんですね。

年齢というより、エンタテインメント側の感覚から見るんですよね。彼女たちが最後に歩くランウェイというのは、いわゆる1つのエンタテインメントじゃないですか。そこに向かって若い子が頑張っているなという視点で見るんですよ。ダンスを頑張ってる人もいれば、歌を頑張ってる人もいて、今回はこのランウェイを歩くために女の子たちがオーディションを受けているという1つの選択肢であると、僕は捉えているんですよね。僕もこの世界に長くいるので、時代や形が違っても「俺も通ってきた道だなあ」と思いながら見ていました。

――今回は地下アイドルをやってる子やモデルを目指している子もいましたけど、今後の彼女たちの成長も楽しみですね。

整形で自信を持ってその道を続けていけば、彼女たちはどこかにたどり着くでしょうけど、辞めてしまえば違う場所に行ってしまいますからね。今の若い子たちはすぐ諦めてしまうから、頑張ってほしいです。芸能っていうのは、金儲けじゃないですから。

――でも、今回の彼女たちは根性が据わってそうです。

整形って、きっと僕らが何かをやるということよりも、もっと勇気がいることだと思うんです。「前の顔のほうが良かった」なんて思っても戻ることはできない。どんな状況になっても、その変わった顔で生きていかなければならないというのは、それだけの勇気がないとなかなかできないことでしょうからね。こうやって番組の密着を受けて、自分は成功したんだとしっかり自信を持っていければ、一番いいなと思いますね。