京浜急行電鉄は10日、鉄道事業において2019年度は総額約271億円の設備投資を行い、うち約229億円を安全対策設備投資とする計画を発表した。

  • 新1000形は今年度、計14両を新造する

安全対策関連に投資する約229億円の内訳は、ホームドア設置工事に約38億円、車両の新造・更新に約35億円、駅改良工事(耐震補強含む)に約28億円、防災・地震対策に約18億円、連続立体交差化工事に約22億円、変電所・電気保安設備などの電気施設の更新・改良に約31億円、その他の安全対策に約57億円となっている。

ホームドア設置工事は、利用客のホームからの転落や列車との接触を防止するために行われる安全対策で、対象駅は京急蒲田駅・京急川崎駅・横浜駅・上大岡駅。他に品川駅へ固定柵の設置も計画されている。

安全・快適に利用してもらえるように、車両の新造・更新も実施。新1000形は今年度、14両を新造するほか、既存の8両を更新・改造する計画となっている。

  • ホームドア設置(京急蒲田駅)

  • 大師線連続立体交差事業(産業道路駅)

  • エレベーター更新(羽田空港国内線ターミナル駅)

駅改良工事では、雨天時の混雑緩和のためにホーム上家延伸を行い、駅舎・ホームの改修・改築による安全性・利便性の向上を図る。ホーム上家延伸の対象駅は黄金町駅・追浜駅、ホーム上家耐震の対象駅は金沢八景駅、駅舎改築の対象駅は花月園前駅、ホーム改修の対象駅は井土ヶ谷駅。羽田空港国内線ターミナル駅のエレベーター更新、大森海岸駅・京急鶴見駅・金沢文庫駅・天空橋駅のエスカレーター更新も計画されている。

防災・地震対策強化として高架橋・盛土の耐震補強工事を行い、法面防護・トンネル補修・橋梁補修・浸水対策も実施。大師線連続立体交差事業(第1期)工事では、暫定整備区間として東門前~小島新田間の地下化切替が完了しており、引き続き地上の整備を推進する。変電設備の更新をはじめ電力・信号・通信など諸設備の更新や改良、安全対策として運行管理支援システム・工場・検車庫の改良・改修も実施する。