明治は3月13日、乳児用液体ミルク「明治ほほえみ らくらくミルク」について発表した。3月下旬に一部施設で先行発売し、4月下旬より全国のドラッグストアやベビー専門店などで発売する。

  • 乳児用液体ミルク「明治ほほえみ らくらくミルク」(240ml215円/税別)

乳児用液体ミルクは、お湯で溶かすことや70℃以上に温めるといった調乳作業が不要で、哺乳瓶に移し替えることによりすぐに飲むことができる商品。2018年8月の法整備により、国内での製造・販売が可能に。同社では3月5日に乳児用液体ミルクの特別用途食品としての許可を取得し、今回の発売に至った。

容器には、災害備蓄用途としての活用も考え、災害発生下の過酷な状況においてもミルクの品質を守ることができるスチール缶を採用。賞味期限1年。

価格は、240ml215円(税別)。調製粉乳として販売している「明治ほほえみ」と同等の栄養の基本設計という。開封後は飲みきりで、残った場合は捨てることを推奨している。

さらなる商品ラインナップの充実へ

同社の松田克也代表取締役社長は、「近年、育児負担の軽減が社会課題となっている。容量の適量化や使い勝手に関するイノベーション、商品種類の展開によって乳幼児用ミルクのラインナップの充実を図り、社会課題の解決に貢献していきたい」と挨拶した。

  • 明治の松田克也代表取締役社長

海外で液体ミルクは乳児用ミルク全体の10~20%の需要があり、日本に当てはめると将来的に年間30億~60億円の市場が見込めるという。同社生産本部長の安部俊朗氏は、「法改正によっていろいろな容器を使える可能性が示されている。海外にある直接容器に乳首をつけてそのまま使えるような容器の開発が今後見込まれるのではないか」と話した。

さらに今後は、液体ミルクの啓発活動・災害備蓄に向けた取り組みとして、一般財団法人日本気象協会と協力した「明治ほほえみ防災プロジェクト」やWEBオリジナルサイトによる商品情報・使用方法の啓発(3月下旬より開設予定)を行っていく予定。

なお、乳児用液体ミルクとしては、江崎グリコが3月5日に「アイクレオ赤ちゃんミルク」を発売している。同商品は125mlの紙パックで価格は200円(税別)。賞味期限は6カ月。