もうすぐ4月。新年度の始まりとともに、「健康診断」の案内が来る時期でもある。この「健康診断」で異常値が出ると、結果表に「要再検査」などと書かれていて唖然とした経験がある人もいるのではないだろうか。

血圧・血糖値・コレステロール値が高いなど、比較的身近なものから、尿タンパク陽性、心電図異常、腫瘍マーカー高値など、少しドキっとするものまで、「要再検査」になる項目は人それぞれだ。再検査となると、さらに時間と労力を消費するため、「この程度なら大丈夫」「忙しいから」と検査しない人もいることだろう。

そこで今回は、マイナビニュース会員381名に「健康診断での要再検査」をテーマにアンケート調査を実施。具体的に「なぜ再検査の対象になったのか、そして、なぜ病院に再検査に行った・行かなかったのか」とともに語ってもらった。

  • 「要再検査」の結果はうれしくないものだが……

    「要再検査」の結果はうれしくないものだが……

Q1. あなたは健康診断で「要再検査」との診断結果をもらった経験がありますか

はい(63.8%)

いいえ(36.2%)

Q2. 実際に病院に再検査に行きましたか

はい(75.7%)

いいえ(24.3%)

■再検査に行った理由

尿関連

・「尿タンパクが低めのプラス。念のため再検査ということで受診。腎臓は怖いので安心したかった」(59歳男性/放送・新聞/クリエイティブ関連)
・「尿酸値が高く再検査が必要だった。お酒をよく飲むが、その数値だけが高かったので疑問に感じ、再検査して本当か確認したかった」(44歳男性/医療・福祉・介護サービス/営業関連)
・「血尿があった。がんなどの心配があったので再検査を受けた」(64歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「尿糖が出たため。最初は『たまたまだろう』くらいにしか思ってなかったけど、3年連続で再検査になったので気になって病院へ行った」(35歳女性/ソフトウェア・情報処理/その他・専業主婦等)
・「夜勤中つい食べすぎてしまう割に身体を動かさないので、尿酸値がいつ痛風発作を起こしてもおかしくない値になってしまった。さすがにまずいと思って健診施設に併設されている診療所に行った」(50歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)
・「尿検査で尿に血液が混入していたとのことで、『何かの病気の兆候かも』と心配になり、病院に再検査しに行きました。病院ではエコー検査などをしていただいて、異常なしという所見でひと安心しました」(52歳女性/サービス/ その他・専業主婦等)

血液関連

・「血圧とコレステロール、中性脂肪の数値が基準をはるかに上回ってしまい、要精密検査の判定を受け、病院に行ったことがある」(47歳男性/流通・チェーンストア/ IT関連技術職)
・「血糖値が高かったことから、会社の人などに『万病のもとだから再検査を受けた方がよい』と言われた」(60歳男性/サービス/ 専門職関連)
・「血中のコレステロール値が異常に高く、血糖値もヘモグロビンA1Cの数値が高めという血液検査の結果が出てしまいました。肝臓のγ-GTPが高くなり、尿酸値も高く数値が出てしまいました。保健師との面談でも、それを指摘されて厳しく注意を受けました。早急な生活改善が必要だと催促されて、とても憂鬱な気分になりました」(51歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)

肝臓関連

・「肝機能の再検査になった。普段からお酒の飲みすぎだったので、きちんと検査しておきたかった」(39歳男性/文具・事務機器関連/技能工・運輸・設備関連)
・「γ-GTPの値が異常に高いので詳細な検査が必要と言われ、自分でも身体がだるくて心配だったから」(39歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)
・「肝機能関連の数値が非常に高くて、病院に行って再検査を行いました。検査の結果、管理が必要で最近お酒を飲まないです」(36歳男性/コンピューター機器/IT関連技術職)

その他

・「乳がん健診で石灰化が見つかり、がんなのですぐに手術を受けるべく、がんセンターへ行くように言われ、そこでもっと詳しくわかる再検査を受けた」(60歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「心電図の再検査が必要になった。心房中隔欠損の疑いがあるということだった。これまでそのようなこと(疑い)を言われたことがなかったので、疑問に思いながらも心配だったので再度検査してもらった」(46歳男性/教育/専門サービス関連)
・「ピロリ菌が見つかった」(41歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/公共サービス関連)
・「大腸がん検診の際、潜血で要再検査となり、大きな病院で内視鏡検査を行いました。私は何もなかったのですが、一緒に受けた主人にポリープが見つかり、やはり再検査は重要だと思いました」(48歳女性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「エコー検査で胆のうにポリープらしき影があったので、病院でCTスキャンとエコーをとった」(61歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「膵管の異常値で、病院でMRI検査を行った。とりたてて問題はなかったが、膵臓がサイレント臓器とのことで、年齢からして、年1回のMRIを勧められ、それに従うようにした(ある意味で保険)」(56歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)

■再検査に行かなかった理由

・「尿検査でタンパクが出たが、『寝不足だから大したことない』と思って再検査を受けなかった」(45歳女性/物流・倉庫/事務・企画・経営関連)
・「脂肪肝の疑いありだが、『まあいいか、自分で何とかしよう』と思って。それに病院に行く時間がない」(49歳男性/輸送用機器/その他技術職)
・「コレステロール値が高いため再検査となったが、元々病院嫌いなのと面倒に感じたため、『特に何か症状があるわけでもないので別にいいかな』とも思い、再検査に行かなかった」(37歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「数年に1回、通常の健康診断の代わりに人間ドックを受けるが、心電図の波形が引っ掛かり、トレッドミル負荷試験というのを受けさせられた。結果的には異常なしであったが、そもそも再検査まで必要な結果だったのかと、再検査の担当医師も首をかしげていた」(50歳女性/官公庁/公共サービス関連)
・「前年は大丈夫だったので、来年まで様子を見ようと思ったから」(54歳女性/その他/営業関連)

■総評

調査の結果、健康診断で「要再検査」との診断結果をもらった経験のある人のうち、実際に病院に再検査に行ったのが75.7%、行かなかったのが24.3%であることがわかった。

再検査に行ったという人からは、「普段からお酒の飲みすぎだったので、きちんと検査しておきたかった」「自分でも身体がだるくて心配だった」など、思い当たる節があるからこそ検査に行ったという意見が寄せられた。「管理が必要で最近お酒を飲まない」など、検査を受けたことで生活を改善するようになった人もいた。

「異常なしという所見でひと安心した」という人のように、異常がないことがわかる点も、再検査の意義の一つと言えるだろう。ただ、「そもそも再検査まで必要な結果だったのかと、再検査の担当医師も首をかしげていた」というコメントもあり、スクリーニングの範囲が広すぎるという問題点も指摘されていた。

一方、再検査に行かなかったという人は、「特に何か症状があるわけでもないので別にいいかな」「来年まで様子を見ようと思った」「『1週間ほど脂っこい食事を続けていたから』との自己診断で受けないことに決めた」など、これまでの経験上大したことではないと判断し、行かなかったケースが多かった。以外にも「時間がない」といった理由はあまり見受けられなかった。

再検査に行った人の中には、「早急な生活改善が必要だと催促されて、とても憂鬱な気分になりました」という意見もあった。知らない方が良かった、という考えもあるだろう。一方で「一緒に受けた主人にポリープが見つかり、やはり再検査は重要だと思いました」という前向きな意見もある。あなたはどちらの考えに近いだろうか。各自の価値観に合わせて判断し、心身両方の健康を維持していくことが大切かもしれない。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2019年2月18日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 381名(男性287名 女性94名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート