初めて一人暮らしをする場合、どんな物件を選べばいいのかはもちろん、そもそもどの場所に住むかを悩む方も多いのではないでしょうか。初めての一人暮らしで住んだ街は、後々思い出の街となるもの。せっかくなら、自分にあった街に住みたいですよね。そこで今回は、不動産・住生活ライターの高田七穂さんに住む場所の決め方について伺いました。

Q 初めての一人暮らし。どうやって住む場所を決めたらいい?

A 初めての一人暮らしだと、どこに住むか悩みますよね。人によって街の好みに違いがあると思いますが、まず、少しでも知っている、あるいは土地勘があるところから探してみましょう。住みたいと思う街からでも構いません。知り合いがいれば、街の情報を聞いてみるのもよいでしょう。

学生さんの場合、大学周辺を選ぶ方もいれば、あえて電車通学がよいと思う方もいるでしょう。その場合、大学に近い駅から利用できる路線がどこに伸びているかを調べ、そのエリアから調べてみます。

ここで、学校や仕事場から、電車を使うならどのくらいの時間を検討すればよいのでしょうか。30分以内が理想ですが、都心に通う場合、家賃が高くなりそうです。

その場合、首都圏では、ドアトゥードアで1時間程度の通勤や通学が一つの目安になるかもしれません。路線を決めたら、ネットで街の様子を調査し、実際に行って街の雰囲気を感じてみましょう。あったらいいなと思う店舗の場所なども確認しておきます。同じ路線で2,3の街をみて、「ちょっと自分のイメージとは違うな」と思ったら、別の路線に変えてみましょう。

なお、路線や街が気に入ったけれども、「家賃が高い」と思うことがあるかもしれません。家賃負担を減らすには、電車は、隣の各駅停車駅を選ぶ、最終電車の終着駅の一つ向こうの駅を選ぶ、駅からバス利用や徒歩で時間がかかるものを選ぶ、などの方法があります。人気の街ではある程度、家賃は高めに設定されているので、街が気に入ったら、築年数が経った住宅など、物件選びで工夫をしてみてはいかがでしょうか。

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高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォームなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『最高のマンションを手に入れる本』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。