近年、ファストファッションの波がスーツの分野にも押し寄せ、ビジネススーツの値段も低価格帯にシフトしている印象がある。それにつれて、いわゆるオーダースーツへの意識には何か変化は見られるのだろうか。今回は、マイナビニュースの男性会員301名を対象にアンケートを実施し、「男性が思う適切なビジネススーツの価格とオーダースーツ」について聞いてみた。
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ビジネススーツにはいくらまで出せる?
Q.適切だと思うビジネススーツの値段はいくらですか
1位「10,000円以上30,000円未満」(44.2%)
2位「30,000円以上50,000円未満」(35.2%)
3位「50,000円以上10,0000円未満」(10.0%)
4位「10,000円未満」(9.3%)
5位「100,000円以上」(1.3%)
Q.オーダースーツを仕立てたことはありますか
「はい」(47.8%)
「いいえ」(52.2%)
Q.「オーダースーツを仕立てたことはありますか」で「はい」の方にお伺いします。仕立てたオーダースーツの値段はいくらですか。もっとも近いものを下記よりお選びください
1位「50,000円以上10,0000円未満」(45.1%)
2位「30,000円以上50,000円未満」(29.2%)
3位「100,000円以上」(17.4%)
4位「10,000円以上30,000円未満」(7.6%)
5位「5,000円以上10,000円未満」(0.7%)
Q.オーダースーツを仕立てる際にこだわったことは何ですか。具体的に教えてください
■「50,000円以上10,0000円未満」
・「フィット感、生地の素材、生地の色合い」(47歳/システムインテグレータ/IT関連技術職)
・「細身のシルエット。お気に入りのテイラーに頼んだ」(33歳/その他/IT関連技術職)
・「スーパー100等の素材、ボタン選び、全体のシルエット、着丈、袖丈」(42歳/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/事務・企画・経営関連)
・「肩幅があるのでゆったり着られることと、全身細身で着られるように細かくサイズ採寸して仕上げてもらった」(29歳/リース・レンタル 営業関連)
・「体型にフィットしていることと、動きが邪魔されないことが両立していること」(58歳/その他電気・電子関連/IT関連技術職)
・「直立した時のシルエットを重要視している。パンツを中心にダボダボにならないように気を付け、細身のシルエットになるように仕立てている」(58歳/その他金融/営業関連)
■「30,000円以上50,000円未満」
・「しっかり体にフィットするようお願いしました」(36歳/専門店/販売・サービス関連)
・「質感にこだわりました」(43歳/旅行・観光/販売・サービス関連)
・「自分の体型に合うように、細かく採寸してもらいました」(48歳/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「なで肩なので、肩のラインが目立たないようにサイズを合わせてもらいました。首回りも細身の体なので、あまりダボダボした膨らみが出ないようにトータルのバランスを重視。生地も通気性の良い素材を選んでもらい、仕立ててもらいました。色もあまり目立たない落ち着いた色を選び、調和のとれたものを仕立てました」(51歳/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「長く着たいので、やや大きめ。冠婚葬祭用なので落ち着いた感じ。それとお値段」(48歳/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
■「100,000円以上」
・「ビジネスシーンに合っていること」(61歳/流通・チェーンストア/営業関連)
・「自分の体型に合った状態で、きれいなシルエットになるか」(46歳/繊維・アパレル/事務・企画・経営関連)
・「体に合う。動きやすい」(53歳/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「背面からのシルエット、袖丈、パンツの股から太股の太さと動きやすさと、シルエット」(39歳/通信関連/事務・企画・経営関連)
・「裏地の色とスラントポケット、本切羽(ほんせっぱ)」(49歳/セキュリティ/事務・企画・経営関連)
■「10,000円以上30,000円未満」
・「着心地」(42歳/サービス/その他技術職)
・「自分のサイズに合ったもの」(48歳/その他/専門サービス関連)
・「既製品と比べたオーダーメイドの良さは、自分の体に合わせてスーツを作れることだと思います。体にフィットすることを考え、サイズは一番こだわりました。丈や裾が短すぎないように、長すぎないように気を付けました。それから生地です。安っぽくない生地を選びました。次に色ですね」(34歳/ビル管理・メンテナンス/その他・専業主婦等)
・「カッコいいこと」(29歳/建設・土木 事務・企画・経営関連)
■総評
調査の結果、適切だと思うビジネススーツの値段は、「10,000円以上30,000円未満」が44.2%を集め、最多となった。2位は「30,000円以上50,000円未満」(35.2%)、3位「50,000円以上10,0000円未満」(10.0%)、4位「10,000円未満」(9.3%)と続く。「100,000円以上」は1.3%で、ごく少数となっている。1位と2位と合わせると全体の8割近く(79.4%)になり、多くの人が「50,000円未満」までがビジネススーツの適性価格帯であると考えている。
オーダースーツを仕立てたことがある人は47.8%、ない人は52.2%で、およそ半数弱の人が仕立てた経験があることがわかった。
仕立てたオーダースーツの値段は、1位が「50,000円以上10,0000円未満」となり、45.1%の人が回答している。以下、2位「30,000円以上50,000円未満」(29.2%)、3位「100,000円以上」(17.4%)、4位「10,000円以上30,000円未満」(7.6%)、5位「5,000円以上10,000円未満」(0.7%)と続いた。1位と2位を合わせると74.3%となり、約4分の3の人が30,000円から10,0000円未満でオーダーしている実態が明らかとなった。
オーダースーツを仕立てる際にこだわったことについては、「フィット感」「着心地」「全体のシルエット」「質感」「素材」「着用シーンにマッチしていること」などのキーワードが目立っている。価格帯によるコメントの違いはあまり見られず、これはオーダースーツを作る際の共通した認識となっているようだ。特にシルエットやフィット感は既製品ではなかなか得難い、体に合わせて採寸できるオーダースーツならではポイントだろう。
最近はリーズナブルな価格帯の紳士服チェーンも増え、またファストファッション・メーカーが独自のスーツ・ブランドを手がけるなどの展開もある。ビジネススーツも以前より低価格で手に入る環境にあると言えそうだ。オーダースーツに関しても同様に、これまでの高級紳士服店やデパートで仕立てるというイメージよりは格段に、アプローチしやすくなっているのではないだろうか。
ただし、ビジネススーツの適性価格帯は大多数の人が「10,000円以上50,000円未満」と考えているのに対して、仕立てたオーダースーツの値段は「30,000円以上10,0000円未満」がメインとなり、そこにはかなりの価格差が見られる。ハードルは低くなっているとは言え、オーダースーツを仕立てるとなれば、やはりそれ相応の"決意"が必要なのかもしれない。
ビジネスシーンの前線で活躍する社会人にとっては、スーツはある種の"戦闘服"とも言える重要なアイテム。自身にフィットしたスーツをビシッと着こなして心身ともに充実した状態で臨むことが、時には商談成立の有効な手立てにもなり得る。オーダースーツ未経験の人もいちど、今回のアンケートを参考に、自分のお気に入りの1着を仕立ててみてはいかがだろうか。
調査時期: 2019年1月4日
調査対象: マイナビニュース男性会員
調査数: 301人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません
