東京都内に住んでいると、なかなか足を運ぶ機会のない鹿児島県。クラフト焼酎と鹿児島料理が楽しめる「どん薩摩」が2018年10月にオープンしたので、その試食会に行ってみた。

  • 東京・丸の内の「どん薩摩」で鹿児島グルメの奥深さを知る

    「若鶏の一夜干し」って初めて食べた

まずは地魚のお刺身を堪能

実は筆者、鹿児島に行ったことがない。いったいどんなグルメが楽しめるのか? ワクワクしながら東京駅を降り、毎度のことながらちょっと迷子になりながらも(汗)、丸の内のランドマークである「丸の内ビル」の6階に到着。すでにたくさんのお客さんで大盛況。店のコンセプトは「東京にいながら鹿児島にいるような雰囲気を楽しんでもらう」だそうで、ご当地グルメがメニューに取り揃えられている。

この日は、「どん薩摩コース」(税別3,500円)をいただいた。まずはお刺身がテーブルにやってきた。一番のウリは鹿児島県長島町の「茶ぶり」。杜仲茶を配合した飼料で飼育されているそうだ。

  • 地元の魚をたっぷり食べられるお刺身盛り合わせ

  • 名物の茶ぶりは脂ののり具合もお見事

その効果でいらない脂が落とされており、食べてみると脂がのっているのにスッキリしたしつこくない味わいでとても美味。同じ生け簀で育てられた「茶タイ」やカツオ、しめ鯖、赤エビ、きびなごが盛り込まれた刺身は鹿児島の言葉で「さすん」と呼ぶのだとか。そうした文化の違いも、遠く離れたここ東京・丸の内で楽しめるなんて面白い。

  • 赤エビの身の締まり具合も絶品

薩摩ドリンクも勢ぞろい

ドリンクは一杯目に「どん薩摩ハイボール」を飲んでみた。さつま白波を使用してカットしたかぼすを加えることでスッキリした飲み口になっている。

  • 前菜の茶碗蒸しと「どん薩摩ハイボール」

店のイチオシドリンクは「クラフト焼酎」。米、麦、芋、黒糖と自然の産物のみを使い、蔵のこだわりがしっかりと込められた日本の蒸留酒を、こう呼んでいるそうだ。

  • 焼酎ファンにはたまらないラインナップがズラリ

とくにおすすめなのが、どん薩摩のオリジナル焼酎「13(サーティーン)」(ロック・水割り・お湯割り税別530円 ソーダ割り税別580円)。ひとくち飲んだら記憶に残る、コク深い芋の味は焼酎ファンにも好評のようだ。

  • クラフト焼酎「13」はインパクト大なコク深い味

郷土の味を東京で堪能できる喜び

優しいだしの味が印象的な前菜の「薩摩のだし茶碗蒸し」や、やわらかく煮込まれた大根がこれからの季節にピッタリな「茶ぶり大根」など、丁寧に作られた郷土の味はここでしか食べられない逸品ばかり。中でも気に入ったのが、「若鶏の一夜干し」。鶏肉を8時間かけて燻製にしているそうで、香ばしくて肉はジューシー、じっくり噛みしめては焼酎をグイッといきたくなる美味しさだった。

  • 燻製の香ばしさと閉じ込められたジューシーな肉汁が最高

  • 鰹節が山盛りにかかった「茶ぶり大根」は冷える季節にピッタリの温かさ

1品1品に趣向が凝らされたコース料理。これで税別3,500円って、結構リーズナブルでは? その他、「長島茶ぶり 究極のだし しゃぶしゃぶコース」(税別4,000円)「茶ぶりと鹿児島黒牛のコース」(税別5,000円)などのコースもあり。窓際の席からは、東京駅を望めるナイスな夜景も。会社帰りの飲み会にも是非利用してみてほしい。

●information
「どん薩摩」
東京都千代田区丸の内2-4-1-607
営業時間:11~15時、17~23時
休:無(丸ビル休館日に準ずる)