数年前に話題となった、中国人観光客の爆買い。ニュースでその話題が取り上げられるたびに、「インバウンド消費」なんて言葉を耳にしたけれど、そもそも「インバウンド」ってどういう意味? というわけで、今回は「インバウンド」と、反対語である「アウトバウンド」の意味について解説します。

  • 「インバウンド」の意味って何? 「アウトバウンド」も【ビジネス用語】

    「インバウンド消費」のインバウンドってどういう意味だっけ?

■「インバウンド」の意味

「インバウンド」は、基本的に「外から中に入る」という意味です。近年では、おもに「外国人が日本に訪れてくる旅行」の意で用いられることが多く、「訪日外国人旅行者」または「訪日旅行」のことを指します。

■「インバウンド消費」「インバウンド需要」とは

インバウンド消費とは、外国人(国外居住)による国内消費のことで、日本におけるインバウンド消費は、日本を訪れる外国人客による日本国内での消費活動を指します。これはインバウンド需要とも言います。

少し前、中国人観光客が、家電量販店や百貨店などから日本の商品を大量に購入していく現象を「爆買い」と呼び話題になりました。訪日外国人が増加する中で、宿泊施設不足が問題となり、やがて個人が空き家や空き部屋などを有料で宿泊先として提供する「民泊」が登場。いずれも、メディアで連日取り上げられたことから注目を浴び、新語・流行語にもノミネートされました。「インバウンド」という言葉が世に広まったのも、この頃でしょう。

爆買いの恩恵を受けたのは、家電量販店や百貨店のみならず、鉄道・航空会社やドラッグストア、ホテル、飲食店など多くの分野におよび、このような企業のことを、株式市場ではインバウンド銘柄と呼びます。

インバウンド消費が日本にもたらす経済効果は大きく、観光庁の調査によると、2017年の訪日外国人旅行消費額は4兆4,162億円。うち、中国人が1兆6,947億円を占めていると言います。

ちなみに、インバウンド消費の対義語はアウトバウンド消費。日本人が海外で消費する活動のことを指します。

■さまざまな業界の「インバウンド」「アウトバウンド」

インバウンドもアウトバウンドも、経済や観光業界のみならず、さまざまな業界で使われる用語です。どんな意味で使われているのか、業界別に見ていきましょう。

IT業界
コンピューターネットワークや通信分野においては、外部から転送されるデータのことを「インバウンドデータ」、反対に、外部へ転送されるデータのことを「アウトバウンドデータ」と言います。

また、外部のウェブサイトから自社のウェブサイトにリンクされることを「インバウンドリンク」と呼ぶのに対し、外部のウェブサイトにリンクすることを「アウトバウンドリンク」と呼びます。

テレマーケティング
コールセンターの業務などで、消費者から電話を着信(受信)することをインバウンド、自社の宣伝のために消費者へ電話をかけることをアウトバウンドと言います。

広告業界
消費者自らが商品などを検索してウェブサイトを訪れた際に、自社の商品やサービスに興味を持ってもらい、購買意欲に結び付くよう仕掛けるマーケティング手法を「インバウンドマーケティング」と言います。

これに対し、テレビCMや訪問販売、バナー広告など、消費者の意思とは関係なく、会社自らが積極的に宣伝をする手法を「アウトバウンドマーケティング」と言います。

このように、インバウンドに関連した用語はさまざまありますが、ここで紹介したのはほんの一例です。基本的には、「外から中に」という意味であることを覚えておくと良いでしょう。


今、日本経済は、東京2020に向けて大きく動いています。オリンピックから得られるインバウンド効果は、日本企業にとって大きなビジネスチャンスであると同時に、そこで働くビジネスパーソンにとっても大きく成長するチャンスです。このチャンスを逃すことなく、自身のレベルアップに積極的に繋げていけたらいいですね。