皆さんは、「パンフレット」と「リーフレット」の違いをご存知でしょうか。印刷関係で働いていれば分かるかもしれませんが、意外と知らない人も多いのでは? そこで今回は、「パンフレット」と「リーフレット」の違いに加え、その活用法についてご紹介します。

  • 「パンフレット」と「リーフレット」の意味と使い分け

■「パンフレット」と「リーフレット」の意味

それぞれの意味を辞書で調べてみたところ、「パンフレット」は、「案内・説明・広告などを記載した仮綴じの薄い冊子。パンフと略称され、小冊子とも言われる」と記載されています。

一方「リーフレット」は、「宣伝・広告や案内・説明などのための、一枚刷りの印刷物。折りたたんで冊子状にしたものをいう」とされています。

■「パンフレット」と「リーフレット」の違い

両者の意味を比べてみると、その共通点は、宣伝・広告・案内・説明などに用いられる冊子であることにあります。では、両者の違いはどこにあるのでしょうか。

最も大きな違いは、ページ数(枚数)です。パンフレットは複数枚の紙を綴じるのに対し、リーフレットは1枚の用紙で作られ、その1枚を、二つ折りや三つ折りにするのが一般的です。ページ数に違いがあることから、情報量も異なります。ページ数を増やすことが可能なパンフレットは、当然多くの情報を記載することが可能ですが、1枚刷りのリーフレットに載せられる情報量には、限りがあります。ちなみに、パンフレットは「表紙を除いて5ページから48ページまでのもの」と、UNESCOによって定義つけられているようです。

こうして比べてみると、ページ数を自由に設定することができ、情報量も多いパンフレットの方がいいように感じるかもしれませんが、ページ数が多いということは、それだけコストもかかります。また、受け取る側にしてみれば厚みも重さも増すことから、持ち運びにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。その点リーフレットは、コンパクトで軽くバッグにも入れやすい形状と言えるでしょう。パンフレットに比べて比較的安価であり、ポストにも入れやすいサイズであることから、不特定多数の人に配布しやすいというメリットもあります。

■「パンフレット」と「リーフレット」の活用法

「パンフレット」と「リーフレット」の違いがわかったところで、「新しい電動自転車の宣伝のため、試乗会を兼ねたイベントを開催する」というケースを例に挙げ、「パンフレット」と「リーフレット」の活用法についてお話ししたいと思います。

まずは、イベントが開催されることを多くの人に知ってもらう必要があるため、イベントの宣伝用リーフレットを制作します。リーフレットには、イベント名やイベント内容のほか、日時、会場案内、メインとなる電動自転車の紹介、自社のアピールなどを、写真やイラストとともに、簡潔かつ見やすく配置します。

このリーフレットを、ポスティングや街頭での手渡しなどにより不特定多数の人へ配布します。三つ折りのリーフレットならば、DMとしても利用できます。最初からかさばるパンフレットを渡そうとしても、手に取ってもらえない場合が多いでしょうし、正直、電動自転車に興味のない人からすれば迷惑でしかありません。まずは、コンパクトなリーフレットを配布してみましょう。少しでも電動自転車に興味があれば開いて読むでしょうし、捨てずに持ち帰るでしょう。反対に、興味が無ければすぐ処分されてしまうことも多いため、初めに配るものにコストをかけるのはおススメしません。もちろん、リーフレットよりも小さく安価な「チラシ」でも構いませんが、チラシではスペースが足りない、もう少し見栄えを良くしたい、という場合にはリーフレットがおススメです。

さて、イベント当日ですが、ここでパンフレットを配布します。少なからず電動自転車に興味を持っている人が来場するわけですから、より詳しい資料を渡しましょう。パンフレットには、イベントの詳細のほか、メインとなる電動自転車の特徴やバリエーションなどを写真付きで紹介したり、自社の紹介ページを設けたりするのも良いでしょう。電動自転車以外にどのような商品を作っているのか、どんなことに力を入れているのか、パンフレットは、自社を知ってもらい、次の仕事に繋げるためのアピールの場でもあるのです。

ちなみに、電動自転車全ラインナップの型番やスペック、従来品との比較などが記載されているものは、「カタログ」になります。

どの媒体にしろ、情報をきちんと整理し、伝えたいポイントをしっかりと押さえることが重要です。


今回は、「パンフレット」と「リーフレット」の違いについてご紹介しました。ページ数が多ければいいというわけではありません。コストや目的に適した媒体を選ぶよう、それぞれのメリット・デメリットを押さえておきましょう。