――横山さんは毎週の細かな見どころをツイートされていますが、作品を通して見どころを挙げるとすればどんなところでしょう?

人間関係ですね。ルパンレンジャーの仲間と、パトレンジャーの先輩・同期・後輩というそれぞれの戦隊の中での関係性もそうですし、それぞれのキャラクターもすごく立っていますから、戦隊を越えたところの関係もおもしろいですよね。レッドも、二つの戦隊で本当に対照的ですから。その二つの戦隊をつなぐ役割を、ノエルが担ってくれるのかと思っていたら、まさかのかき回すっていう(笑)。

みんな芝居が上手だなと思っていて、気づかないような細かいところで変なことをしていたりするんですよ。圭一郎が饅頭を食べるところでも、普通の食べ方はしなかったりとか。そういうなかなか気付かないところをTwitterでお伝えしていけたらいいなと思って、毎週つぶやいています。

――『ルパパト』は子どもさんだけではなく、大人のファンの方もすごく多いですよね。その反響は感じてらっしゃいますか?

SNSのリプライであったりとか、街を歩いている時に声をかけていただいたりとか、そうした機会がすごく増えて、それは本当にうれしいですね。あと、ファンの方々が、つかさのことを「つかさ先輩」って呼ぶんですよね。なんで咲也目線なんだろうって。

――確かにそうかもしれないですね。視聴者として咲也に感情移入しやすい気持ちはすごくわかります。一般の人が立ちやすい目線なのかもしれませんね。

実はそれはすごく意識しているんです。ヒーローであり、警察官でもあるわけですから、パトレンジャーは"市民の味方"なんです。カッコよさや強さよりも、"親しみやすさ"を大事にしたいと思って演じているので、親しみを込めて「咲也みたいな後輩がほしい!」というお声をいただくのはすごくありがたいです。

――演技面では、パトレン2号のスーツアクター・大林勝さんとお話されたりするのでしょうか。

二人で陽川咲也というキャラクターを作り上げているという思いはすごくあります。咲也が変身するパトレン2号は、変身後もコミカルな動きがあることが多くて、例えば、爆破のシーンで、パトレン1号(圭一郎)と3号(つかさ)は動じないんですけれど、2号だけ「ヒィッ!」とリアクションしていることがあるんです。ヒーローなのに(笑)。そこが咲也らしいんだけど、でもそれがシリアスな場面でも邪魔にならないくらい自然なんですよね。そうしたところも含めて、一人の陽川咲也という人間を作り上げていくために、大林さんの演技からすごく学ばせていただいているところがたくさんありますし、「こんな時に咲也だったらどうするか」というところを相談しながら作り上げているところもあります。

――そうした親しみやすさもあって、咲也はすごく愛されるキャラクターになっていますね。

ありがとうございます。僕は、圭一郎先輩はカッコいいヒーローのお手本みたいな人で、彼は"ゴール"だと思っていているんです。でもその下にいて学んでいる咲也は、その"ゴール"へいくまでの"プロセス"なので、子どもがその目線に立ちやすいように、子どもの目線に立ってお芝居をしたいなと心がけています。咲也にとっての目標はやはり圭一郎先輩なので、彼から怒られ、教わって成長していくんです。僕は「スーパー戦隊」って、子どもに「正義とは何か」ということを教えていくものだと思っているので、咲也として一緒に成長していきたいですね。