異世界犯罪者集団ギャングラーに挑むルパンレンジャーとパトレンジャーの激闘を描いたスーパー戦隊シリーズ『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は、2018年2月の放送開始以来、対照的な2つの"戦隊"の濃いキャラ同士がぶつかりあう、予測不可能なストーリー展開で好評を得ている。第20話「新たな快盗は警察官」からは、ルパンエックスであり、パトレンエックスでもある高尾ノエルが新登場し、ルパンレンジャー、パトレンジャーそれぞれのチームに緊張感をもたらしている。

ここでは超・クセ者の新キャラクター・ノエルを抜群の身体能力と爽やかな笑顔で演じ上げている元木聖也にインタビューを敢行。スーパー戦隊恒例の"追加戦士"としての魅力をどう作り上げていくか、そして8月4日より公開中の映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』についての見どころを訊いた。

元木聖也(もとき・せいや)。1993年生まれ。東京都出身。2011年にミュージカル『テニスの王子様 青学VS聖ルドルフ山吹』で千石役を演じ、若い女性を中心に人気を集める。2013年にはNHK BSプレミアム『おとうさんといっしょ』で遊び大好きなお兄さん「せいやくん」として活動し、ファミリー層からの絶大な支持を受けた。優れた身体能力を生かし、スポーツバラエティ番組でも活躍している。撮影:大塚素久(SYASYA)

――まずは高尾ノエル役として、子どもたちのヒーローになったご感想からお願いします。

僕は以前に子ども向けの教育番組『おとうさんといっしょ』を5年間務めていた経験があって、幼い子どもたちと接する機会が多かったんです。だから、ふたたび子どもたちの憧れの世界に"戻ってきたな"という感覚がありますね。とはいえ、変身ヒーローと悪の怪物との戦いを描いたドラマですから、ジャンルとしてはかなり違うものになります。

――元木さんの幼少時代はどんな子どもでしたか? また、どんなヒーローが好きでしたか。

小さいころはやんちゃでわんぱく、外で遊ぶのが大好きな子どもでした。テレビもよく観ていて、好きだったのは『激走戦隊カーレンジャー』(1996年)ですね。ちょうど3歳になったころのヒーローで、親からはよくカーレンジャーのマネをしていたよって聞かされています(笑)。

――幼いころに観ていた「スーパー戦隊シリーズ」に、今度はご自分がヒーローとして出演されるというのは、かなりうれしいことではないでしょうか。

素直に、喜びが大きいですよね。なかなかない経験だと思います。だからこそ、自分がヒーローを演じるにあたっては、自分がカーレンジャーに憧れたように、今の子どもたちの記憶に残る、思い出のヒーローになりたいと思っています。

――『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の人気ぶりは、出演される以前から耳にされていましたか。

いろいろな方からよく聞いていました。2つの戦隊が「VS」しながら活躍するという部分が新しくて、ストーリーの内容やキャラクターの動きがとても面白いと言われていますよね。

――そんな中、快盗と警察のどちらも自在に行き来するというノエルのポジションは、意表を突いていて驚きました。テレビでは徐々にメンバーひとりひとりと交流が深まりつつあるノエルですが、改めて元木さんからノエルのキャラクターについてのご説明をお願いします。

ノエルは『ルパパト』のストーリーの核心を知っているキャラクターのひとりです。秘密を握っているのはコグレさんと、グッドストライカーと、ノエルなんですね。この3人……グッドストライカーは「人」で数えていいんでしたっけ(笑)……が、ルパンコレクションの秘密など、いろいろ深く知っている役なんですよ。コグレさんは快盗側にいる人ですし、グッドストライカーは両戦隊の戦闘時に力を貸す存在ですから、僕が唯一、快盗でありながら警察の潜入捜査官として、ルパンレンジャーともパトレンジャーとも深く接していくことのできる人間なんです。