健康増進を強力にサポートする生命保険が登場した。住友生命保険相互が24日より発売する「住友生命 Vitality」は従来型のサービスと異なり、健康になるほど保険料が安くなるのが特徴だ。また、ソフトバンクやコナミスポーツクラブ、アディダスなどの協力によりフィットネスジムの月会費が割引になる、健康機器やスポーツ用品、ヘルシーフードが安く購入できる、といったメリットも用意されている。

  • 健康増進型保険「住友生命 Vitality」が24日より発売される

Vitalityとは? 従来型の保険との違いは?

住友生命「Vitality」は、住友生命・ソフトバンク・ディスカバリー(本社・南アフリカ)の3社が協力して日本市場への導入を進めてきたサービス。登壇した、住友生命保険相互の橋本雅博社長は「従来型の保険は、加入時の健康状態で保険料が決定されており、病気への備えという側面が大きい。一方でVitalityでは、健康状態の良し悪しだけでなく、そこに至るプロセス、健康増進活動で保険料が変動していく。お客様に『一緒に健康を目指しましょう』と、ポジティブな提案ができる内容となっている」と説明する。

  • 住友生命保険相互 取締役 代表執行役社長の橋本雅博氏は「日本をもっと健康にしたい」と語った

では、保険料はどのように決定されるのだろうか。Vitality健康プログラムでは、加入者の「健康増進活動」をポイント化している。たとえば、健康診断を行う、大腸がん検診や胃がん検診などを行う、あるいはウォーキングやランニング、水泳など決められた運動を行う、といった行動でポイントが加算されていく。そのうえで、年間の累計ポイントにより加入者のステータス(ブルー/ブロンズ/シルバー/ゴールド)を決定。保険料や特典(リワード)は、このステータスに応じて決まる設計だ。

  • 日本初上陸となる住友生命「Vitality」。加入者のステータスで保険料が決まる。ディスカバリーでは、すでに世界の17の国と地域でこのVitalityを展開している

住友生命「Vitality」には11社が賛同した。保険加入者に向けて、様々な特典の提供が予定されている。たとえばコナミスポーツクラブ、およびルネサンスでは特別価格でフィットネスジムを利用できるプランを用意。アディダスではPerformanceブランドの商品を30%割引で販売する。オイシックスではヘルシーフード食材を最大25%割引で販売。ウェアラブル端末などの健康機器を販売するガーミン、ポラール、ソフトバンクでも、対象の商品を割引価格で販売する。変わったところでは、Hotels.comが最大40%割引で宿泊予約を可能にする。このほか週次、月次で決められた健康増進目標を達成すれば、特典が提供されるアクティブチャレンジも実施。ヨドバシカメラ、ローソン、スターバックスが電子マネーギフト、スムージー、コーヒーなどの特典を用意している。

  • ソフトバンク、コナミスポーツクラブ、アディダスなど計11社が特典を提供する

登壇したソフトバンクの宮内謙社長は「私も、もういい歳。健康に気を付けており、1日1万ステップを目標に歩いている。Vitalityは日本が健康長寿社会になる、大きなきっかけとなるサービスだと考えている。我々も、一緒になって盛り上げていきたい」と挨拶。

  • ソフトバンク 代表取締役社長 兼 CEOの宮内謙氏

また、ディスカバリーのエイドリアン・ゴアCEOは「Vitalityは、健康のために生活習慣を改善することを人に促すプログラム。先進的な保険の商品を取り扱っている日本市場に導入できて嬉しく思う。日本では生活習慣病が問題になっている。今回の参入は、大きな意味があると確信している」と語り、今後の展開に期待を寄せていた。

  • ディスカバリー CEOのエイドリアン・ゴア氏

大きな劇場を使い、11社の関係者を招いて大々的に行われた今回の発表会。ゲストにはCM出演タレントの瑛太さんのほか、Vitalityアンバサダーの浅田真央さん、浅田舞さん姉妹、スミセイ バイタリティ アクションアスリートの松井秀喜さん、畠山愛理さん、福西崇史さんが登壇し、トークセッションで会場を盛り上げた。また、スポーツ庁 長官である鈴木大地氏がビデオメッセージで登場。スミセイ バイタリティ アクションの取り組みに対して「全国各地でスポーツを始めるきっかけづくりを行っている。これはスポーツを通じて健康長寿社会の実現を目指す、という政策に合致する」と感謝の意を示す一幕もあった。

  • スポーツ庁 長官の鈴木大地氏がビデオメッセージを寄せた