7月22日からWOWOWプライムでスタートする『連続ドラマW 黒書院の六兵衛』(毎週日曜 22:00～ 全6話※第1話は無料放送)の完成披露試写会＆舞台あいさつが9日、都内で行われ、吉川晃司、上地雄輔が出席した。
『連続ドラマW 黒書院の六兵衛』の完成披露試写会＆舞台あいさつに出席した吉川晃司、上地雄輔(左から)
浅田次郎の同名小説を実写化した同ドラマ。江戸城不戦開城の史実をベースに、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通して一切口を利かぬまま江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川晃司)、官軍側に付いた尾張藩から遣わされ六兵衛排除の任を負ってしまった下級藩士・加倉井隼人(上地雄輔)との交情を熱く描く。
連続ドラマの主演は17年ぶりとなる吉川晃司。同ドラマでは、ほぼセリフがない武士道を貫く沈黙の六兵衛を演じたが、「話さない分、所作とか立ち振舞いで見せていかないといけないので、体幹と筋肉トレーニングがなってないと所作にならないんです。それに流鏑馬もあって、撮影の合間はずっとそういう稽古が入っていました。筋力勝負でしたね」と振り返り、スタントを使わない流鏑馬について問われると「俺、やるって言っちゃったんだよ。俺ダメなんですよ、人にやってもらうのは芝居じゃないから。人にやってもらうなら最初からやりません。本来そういうものだと思います」とプライドをにじませた。
そんな吉川に対し、膨大なセリフの量だったという上地は「どんなに長いセリフも怖くなくなりましたね。怖いものが少し減ったかなと思います」と自信を見せ、「絶対、長ゼリフの仕事が来ますよ。出来ちゃったんだもん」と冷やかした吉川だが、「セリフが2人分ですから、ほとんど落語家さんか一人禅問答みたいで大変だったと思います。僕は何も出来ませんでしたけど、戦ってましたね」と上地の労をねぎらった。
主人公の六兵衛が、幕末という時代の波に取り残されそうになりながらも、最後まで自らのあるべき姿を貫き通す同物語。それにちなみ、「貫き通したい信念やポリシーは？」という質問に、吉川は「自分がこれだと思ったことは、回りがどうであれ貫ければそれに越したことはないと思います。そこに信念と哲学がなければ薄っぺらいと思うので、そこをちゃんとしていればそれでいいと思いますよ」と回答。対する上地は「単純なことですけど、感謝の気持ちだけは絶対に忘れず、自分のやりたいことや人の役に立てることに、覚悟を決めて進むということだと思います」と答えていた。
