フジテレビが主催する高校生を対象としたドラマコンテスト「第5回ドラマ甲子園」の受賞者が29日、東京・台場の同局本社で発表され、大賞に長野県在住の宮嵜瑛太さん(出品当時・18歳)の『キミの墓石を建てに行こう。』が選ばれた。

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    フジテレビの山口真コンテンツ事業局長(左)と宮嵜瑛太さん

同賞は、高校時代が最も感受性が高く、クリエイト能力が花開く時期であると考え、1時間のドラマ脚本を募集するもので、5回目の今回は過去最高の応募数に。大賞受賞作は、執筆者本人の演出でプロのスタッフがサポートし、8月上旬から全編長野・松本市で撮影。プロの俳優が出演して、CS・フジテレビTWOで10月放送にされる予定だ。

大賞を受賞した『キミの墓石を建てに行こう。』は、主人公の少年・片瀬が、大切に思っていた少女・梨花を病で亡くし、その遺志を叶えるために彼女を慕う後輩・奈々と動き出す中で、愛するものを失った2人が結ばれていくストーリー。宮嵜さんは「作品を書いたのは高校生の終りを迎える頃で、何か1つ自分の表現をやり遂げたいという思いがありました」と執筆の動機を語る。

その時期は受験とも重なっていたため、主人公の片瀬には「未来への不安があってマイナスな一面が表れるように書いたかもしれないです」と投影した部分があるそう。演じてほしい俳優を聞かれると、「(自分の)名前が瑛太なので、同じ瑛太さんにやってもらえたら(笑)」と希望を語った。

選考委員長のフジテレビ・山口真コンテンツ事業局長は「プロの助監督さんや制作チームに気後れする必要は全然なくて、何をどういう風に撮るのか、ストーリーをどういう風に組み立てていくのかというところについては、自分を曲げずに、思い切って高校生らしく、既成の作品に合わせようとしないで撮っていただければ」と期待を込めた。

なお、佳作には、埼玉県在住の長尾光倫さん(17歳)の『なんて衝撃的なあなた』が選ばれている。