幼稚園や保育園の入園準備が始まり、園から保険のパンフレットが配布されることがあると、なんとなく「入った方がいいのかも」と思いますよね。しかし、加入を検討するものの、よく分からないことも多いのではないでしょうか?

保険の基本的な内容を知ることで、家計の負担を減らすこともできます。保育園・幼稚園ママやパパが知っておきたい保険について、今回はご紹介します。

  • 本当に加入が必要? 保育園・幼稚園で案内される保険(画像はイメージ)

まずは保険の内容を確認

園から案内がある子ども向けの保険は、下記のような3つの種類の保険が1セットになった商品が多いようです。

主な保険の内容<例>
(1)他人に対する賠償責任に備える賠償責任補償
(2)お子さま本人のケガによる入院・通院・手術費用の保障
(3)扶養者の事故による死亡保障(育英費用)

ここではまず、それぞれどのような場合に保険が適用されるのかを、確認しましょう。例えば、「ケガの場合の入院は保険金が給付されるが、病気による入院は給付対象外」など、同じ入院保険でも内容によって違いがあります。

本当に加入が必要? 保険のここをチェック!

子ども向けの保険の内容が確認できたら、既にご家庭で加入済みの保険や、自治体の補助の内容を確認しましょう。もし補償・保障内容がかぶっていれば、新たに保険に加入する必要はありません。

(1)他人に対する賠償責任に備える賠償責任補償
→火災保険や自動車保険の「個人賠償責任保険」を確認

(2)お子さまの本人のケガによる入院・通院・手術費用の保障
→お住いの自治体の医療費助成制度や民間の医療保険を確認

(3)扶養者の事故による死亡保障(育英費用)
→生命保険・学資保険・低解約返戻金型終身保険を確認

入園時に検討したい3つの保険

セットになっている保険商品も便利ですが、お住まいの地域や既に加入している保険内容によって、必要な保険は変わってきます。ここでは、おさえておきたい3つの保険をご紹介しますので、ライフスタイルに合わせて、加入するか否かを検討してみてください。

(1)子どもが起こしそうな事故に備える個人賠償責任保険

個人賠償責任保険とは、日常生活で「他人」に対しての賠償が発生した時のための保険です。人にケガをさせた場合は、治療費などの賠償責任が生じます。子どもには責任能力がないため、傷害や損害の責任は親が取らなければなりません。また、保育園の送迎などママやパパが自転車に乗る場合も、事故で他人にケガをさせてしまう場合があります。

<例>
・子どもが、友達を押してケガをさせた
・駐車場に停めている他人の車に傷をつけてしまった
・誤ってお店の商品を落として壊してしまった
・窓から誤って物を落として、下を歩いていた人にケガを負わせてしまった

個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険、各種共済などの「特約」として加入することができます。クレジットカードに付帯されている場合もあります。まずは、今加入している保険契約に個人賠償責任保険が特約として付いていないか、確認しましょう。

例えば、お住いの火災保険の特約で個人賠償責任保険に加入した場合、火災保険の契約者だけでなく、配偶者や子ども、同居の親などの家族も補償範囲に入ります。ひとつの契約で家族も対象になるのはうれしいですね。

(2)医療保険

園で案内されている保険は、入院・通院費の保障が一部の病気に限定されていることが多いため、別途医療保険などを選択した方が良い可能性もあります。

また、子どもが病気やケガで通院や入院が必要になった場合、ほとんどの自治体には、子どもの医療費を助成する制度があります。

例えば、大阪市の場合
●医療費の一部自己負担額
→1医療機関ごと 1日あたり 最大500円(月2日限度)※3日目以降の負担はなし
●年齢制限
→0歳から12歳(小学校修了)まで※所得制限はなし

こういった公的な医療費助成制度も考えると、子どもの医療費自体は、家計の負担が少なくて済むことが多いです。

ただし、子どものケガや病気が多い場合は、ママ・パパの仕事の影響と家計を考慮しなければなりません。

例えば、有給休暇が取得できる会社員であれば、仕事を休んでも収入にはさほど影響しませんが、自営業では仕事を休んだ分、収入が減る可能性があります。そのようなことを考慮し、必要であれば保険の加入を検討しましょう。

保険に加入しなくても、家族の想定外のケガや入院による収入減に備えて、それらをカバーできるほどの貯金を確保しておく必要はあります。

(3)子どもの教育費と万が一の保障をかなえる保険

ご家庭の大黒柱に万が一のことがあった場合のために、学資保険や低解約返戻金型終身保険などの貯蓄タイプの保険に加入しているご家庭も多いのではないでしょうか?

教育費は文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」によると、小学校から大学までオール国公立で約720万円、小学校から大学までオール私立(大学は私立文系)で約2,010万円となります。ママが働くようになりご家庭の収入が増えた段階で今一度、お子さまの教育費について備えることができているのか確認しましょう。

夫婦共働きになると、ママもパパも忙しくなります。保険の積立てでお子さまの教育費を自動的に貯める仕組みを作っておくと安心ですね。大切な家族のために必要な保険を取捨選択して、納得のいく安心できる保険選びをしていきましょう。

著者プロフィール

マイライフエフピー代表 加藤葉子
子育て真っ最中のファイナンシャルプランナー。子どもを授かったことをきっかけに、教育費や学資保険の仕組みなどに興味を持ち、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、3年で子どもの教育資金を貯める。現在は、全国の女性からの教育費・老後資金・起業・離婚・投資なのお金の相談を中心に執筆・マネー講師として活動しながら、ファイナンシャルプランナーの育成にも力を入れている。自身のホームページ「女性とシングルマザーのお金の専門家