東京・IHIステージアラウンド東京で、ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc1・disc2・disc3 Produced by TBSが上演されることが22日、わかった。

  • 上段左から橋本さとし、尾上松也、浦井健治。下段左から濱田めぐみ、大原櫻子、長澤まさみ

    上段左から橋本さとし、尾上松也、浦井健治。下段左から濱田めぐみ、大原櫻子、長澤まさみ。

同劇場は2017年3月30日に豊洲にオープンし、1,300人以上もの観客を乗せて360°回転する円形の客席が話題となっている。こけら落とし公演として劇団☆新感線の『髑髏城の七人』を、“花・鳥・風・月・極”の5シーズンに分け、全て異なるキャストで、脚本・演出も練り直し、全く違ったアプローチで上演してきた。

この度、次回作として白羽の矢が立ったのは、同じく劇団☆新感線の『メタルマクベス』。2006年に劇団☆新感線と宮藤官九郎が初めてタッグを組んでシェイクスピア作品のアレンジに挑んだ作品だ。舞台を2206年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換え、ロックバンドが劇中で生演奏する。初演時は、内野聖陽と松たか子がマクベス夫妻を演じた。

12年ぶりに復活した同作を、宮藤自ら脚本を書き直し、キャストを変え演出にアレンジを加えて、disc1、disc2、disc3と3作連続で上演する。7月23日に初日を迎えるdisc1では、退団以来21年ぶりに劇団☆新感線に出演することとなった橋本さとし&ミュージカルの女王・濱田めぐみがマクベス夫妻を演じる。他、松下優也、山口馬木也、猫背椿、粟根まこと、植本純米、橋本じゅん、西岡德馬らが出演する。

9月中旬に開幕するdisc2では、歌舞伎界の次世代を担う尾上松也と、歌手としても女優としても常に話題を集める大原櫻子がマクベス夫妻に。他、原嘉孝(ジャニーズJr.)、浅利陽介、高田聖子、河野まさと、村木よし子、岡本健一、木場勝己らが出演する。

11月初旬に開幕するdisc3でマクベス夫妻を演じるのは、ミュージカル界のプリンス浦井健治と、2017年のミュージカル『キャバレー』で圧巻の歌とダンスを披露した長澤まさみ。他、高杉真宙、柳下大、峯村リエ、粟根まこと、右近健一、橋本じゅん、ラサール石井らが出演する。

出演者陣のコメント

同作を「いのうえさんに気に入られたい一心で引き受け、無我夢中で書いた作品です」と振り返った宮藤。いのうえは「上演できるのは場面転換が多く、長期公演でも耐性のある脚本のものということで『髑髏城の七人』か『メタルマクベス』しかないなと最初から思っていました」と明かし、「基本的に演出とセットは変えません。ただ、そこに役者にシフトした演出を加えていきます」と構想を語った。

橋本は「自分の原点、劇団☆新感線の舞台に21年ぶりに戻ることになりました」としみじみ。濱田は「新境地を開くための冒険になるでしょうし、未知の世界でいろいろなことを吸収して新しい引き出しができそう」と期待を膨らませる。

また「いつか劇団☆新感線の舞台に出たい」と思っていたという尾上は、「天にも昇る気持ちで、本当に感無量です。でもまさか、『メタルマクベス』で僕に声がかかるとは思っていなかったのでとても驚きました」という。マクベス夫人としては一番若い大原は「今22歳の私がやることで、逆にオリジナリティあふれる役として演じられたら」と意気込んだ。

同劇団に出演するのが3度目となる浦井は「これで“準劇団員”と名乗れます!」と喜びを表す。初参加となる長澤は、「いつかはと思っていたので、お話をいただけてとてもありがたく光栄でした。人を笑わせるのは好きなほうなので今回のように作品にその様な要素が入っていると、よりやりがいを感じます」と語る。「歌ったり踊ったりするみたいですし、稽古までに体力をつけていろいろと準備はしておくつもりです」と意欲を見せた。