和歌山電鐵とヤマト運輸は5日、和歌山電鐵貴志川線を運行する旅客列車で宅配便の荷物を輸送する「貨客混載」事業を2月16日から開始すると発表した。

  • 貨客混載事業運用フロー図

これまで神前地区(和歌山市)への宅急便はヤマト運輸の宅急便センターからトラックで輸送・配達していたが、貨客混載の開始にともない列車による輸送とリヤカー付き電動自転車での配達に切り替える。まず、ヤマト運輸の社員2名が和歌山太田センターで荷物を集配コンテナに積み込み、田中口駅へ運ぶ。社員は集配コンテナを電車内で固定し、自らも電車に乗り込み、7時15分に田中口駅を出発。神前駅到着後は集配コンテナとリヤカー付き電動自転車をドッキングし、集配を開始するという流れになる。

神前地区は住宅が密集しており、ヤマト運輸はリヤカー付き電動自転車の使用で安全性や集配効率の向上が見込めると期待する。神前地区での配達開始時刻が約3時間早まるため、地域住民の在宅時に荷物を受け取りやすくなり、社員の労働環境改善につながる効果も。トラック輸送の取りやめによる燃料費やCO2排出量の削減効果も大きい。

  • オリジナルステッカーを貼付した集配コンテナ

「ねこ駅長」などで知られる和歌山電鐵にとっても、列車の空きスペースで宅急便を輸送する貨客混載事業により、電車の路線網維持につながる新たな収入源を確保できるメリットがある。今後は貴志川線の各駅にオープン型ロッカー「PUDOステーション」の設置や手荷物預かり、手荷物配送サービスの提供なども検討していくという。