YADOKARIと京浜急行電鉄は2月2日、横浜市の日ノ出町・黄金町エリアの沿線高架下の活性化の一環として、動産・タイニーハウスを活用した日本初の「高架下タイニーハウスホステル」を2018年春頃にオープンすることを発表した。

  • 2018年春頃に日本初の「高架下タイニーハウスホステル」誕生

    2018年春頃に日本初の「高架下タイニーハウスホステル」誕生

高架下タイニーハウスホステルは、沿線高架下(日ノ出町駅~黄金町駅の高架下一部)の敷地約495平米に移動可能な動産・タイ二ーハウスを活用し、ホステル宿泊の他に、カフェラウンジ、水上アクティビティー拠点などの機能をもつ複合施設となる。

カフェラウンジはホステル宿泊者だけではなく、街に開かれたパブリックなコミュニティスペースとしても解放し、各種イベントやマルシェ、ワークショップなどを定期的に開催し、地元住民や自治体と連携しながら界隈性の生まれる施設運営を目指す。また、横浜の人々に愛されている桜の名所でもある大岡川に面した立地を生かし、近年世界中で人気が高まっているSUPなどの水上アクティビティーを楽しめる施設を併設する。

  • 高架下タイニーハウスホステルは、移動可能な動産をベースにしたホステルとなる予定(Photo (c) Tumbleweed Tiny House Company)

    高架下タイニーハウスホステルは、移動可能な動産をベースにしたホステルとなる予定(Photo (c) Tumbleweed Tiny House Company)

  • タイニーハウスは移動が可能なため 遊休地や空き地などの利用に適しており、アメリカを中心に世界中で注目されている(Photo (c) Tumbleweed Tiny House Company)

    タイニーハウスは移動が可能なため 遊休地や空き地などの利用に適しており、アメリカを中心に世界中で注目されている(Photo (c) Tumbleweed Tiny House Company)

宿泊×コミュニティスペース×アクティビティーの相乗効果で、これまで日ノ出町・黄金町エリアに来なかった人々を呼び込む。また、横浜駅・桜木町・野毛などの人気エリア近接の好立地と大岡川に面した情景豊かな環境を生かし、地元企業や居住者との交流ができるコミュニティハブとしての企画・運営を目指し、街の活性化に携わっていく。

京急電鉄は現在、沿線高架下の活用を積極的に行っており、今回の開発の中心となる日ノ出町・黄金町エリアでは、地域住民・行政・警察とも連携して高架下に文化芸術スタジオの連続的な整備を行うなど「アートによるまちづくり」を推進してきた。アーティストの滞在制作やショップが注目を集めるとともに、地元NPOが毎年開催するアートフェスティバル「黄金町バザール」が定着するなど、多くの人々が訪れるエリアになっている。

また、同施設に隣接する大岡川では、「横浜日ノ出桟橋」「大岡川桜桟橋」を活用した水上交通の発展に向けてクルーズ事業なども展開を開始している。

  • SUP(Stand Up Paddleboard)と呼ばれている近年世界中で人気が高まっている水上アクティビティー。海、川、湖、運河等の様々な シチュエーションで遊べる(Photo (c)水辺荘)

    SUP(Stand Up Paddleboard)と呼ばれている近年世界中で人気が高まっている水上アクティビティー。海、川、湖、運河等の様々な シチュエーションで遊べる(Photo (c)水辺荘)

  • 毎年3月頃に開催される大岡川の「桜まつり」は多くの観光客で賑わう観光名所 (Photo (c)水辺荘)

    毎年3月頃に開催される大岡川の「桜まつり」は多くの観光客で賑わう観光名所 (Photo (c)水辺荘)

横浜市は、文化芸術分野を中心に先進的な取組を展開し、歴史的建造物・倉庫・民間ビル等の活用とあわせて、横浜ならではの創造性あふれる都市づくりを目指している。さらに、市民がアーティスト・クリエーターの活動と触れ合うことで、日常的な都市空間が全く異なる魅力を持つことを発見するだけでなく、都市の抱える様々な問題に対して市民自らが創造性を発揮し解決に向けて行動するきっかけづくりにも視野を広げている。

こういった背景も受け、同施設もアーティスト・クリエーターにとどまらず、全ての市民が創造的な表現活動の実践者となる機会と文化交流の接点となるような施設、場創りを目指していくという。