実際に試してみると?

「使ってみるのが一番」という防振双眼鏡、実機を借りてみることに。といっても、なかなかコンサートなどに行く機会がないので、弊社の全社イベント(8,000人規模)で使用してみた。今回お借りしたのは、市場で一番人気の「10×30 IS II」、12倍と遠見に便利な「12×36 IS III」、そして今回新発売された「10×32 IS」だ。

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まずどの双眼鏡でも「視界が明るい」「くっきり見える」というのは共通している。これだけで普段使っている手のひらサイズのオペラグラスとは全然見え方が違うが、やはり一定時間覗いていると目が疲れてくることは確か。レンズに映っているのがスーツ姿の部長などで、モチベーションが上がらないために、余計にそうなるのかもしれない。

そこで満を持してISボタンを押してみるが、即座に違いがわかるというものではない。心なしか、さっきよりもさらにくっきり見える気がする…? と思いながら、一定時間以上覗いていると、ストレスの度合いが違うことに気づく。さっきまで「覗いただけでくっきり見えた」と喜んでいたのに、ボタンを離すと、線が若干ぼやけてしまうように見えるのだ。防振機能を使って初めて「お前、ブレていたのか」と自分の手を見てしまう。そしてブレていたことに気づくと、ついボタンを押さずにはいられない、これは禁断の果実のような存在なのかもしれない。話している人の汗などもくっきり見えるのだが、映っているのはどうみても弊社の社員なので、好きなアーティストだったらさぞや楽しいだろう、と思われる。

10×30 IS II

一番人気ということで、たしかに他の機と比べてみるとお手頃感がある。ひと通り試してみて持ちやすい! 軽い! と思ったが、もはや感覚が麻痺している可能性はあり。1万人弱の規模では、人物の全身が視界に入る。

12×36 IS III

比べてみると、大きさ・明るさがぜんぜん違う。防振機能が生かされていることを一番顕著に感じることができた。1万人弱の規模では、常にアップで見ている感覚。

10×32 IS

非常に持ちやすく、ISボタンを押しっぱなしにしなくていいことや、ISボタンが双眼鏡の中央ではなく右横についている点が他機と比べると圧倒的に楽。より鮮明に見える。