俳優の工藤阿須加が、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『明日の約束』(毎週火曜21:00~)の11月28日放送の第7話で見せた、井上真央演じる主人公へのDVシーンに、衝撃を受けた視聴者が相次いでいる。

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    井上真央(左)と工藤阿須加=カンテレ提供

これまで、工藤演じる本庄和彦は、井上演じる日向の心のよりどころとなる好青年として描かれてきたが、第7話の最後で、日向が過干渉な母・尚子(手塚理美)について愚痴をこぼしていると、本庄の表情がこわばり、日向を突き飛ばしたあげく、髪をつかんで「親を悪く言うな」とすごんだ。

このひょう変ぶりに、視聴者から「怖すぎて震えてる」「かなりショック」「あんな顔、声できるのやばい…」といった声が上がったが、工藤は「そう思っていただけて良かったです。監督と"キレる" "暴力をふるう"行為を本庄ならどうするか…と話し合い、日向の髪をつかむのが良いのではないか、となりました。殴るよりも、髪をつかまれるショック・恐怖の方が強いと思ったんです」と裏話を明かす。

工藤は放送前から「今までの僕のイメージとは相反する、ダークな部分をお見せできるんじゃないか」と予告しており、「本庄は親に対する思いが強い。『自分は見てもらえていない、関心を持ってもらえていない。でも日向は違う。それなのにお母さんの悪口ばかりで、理解ができなかった』。そういったズレや、本庄の中で溜まっていたイライラを膨らませました。後は気持ちの流れに任せました」と、役づくりを話した。

本庄は、他界した兄がひどい家庭内暴力をふるっていたにも関わらず、両親が溺愛する一方、弟の自分には関心が薄く、それを強く不満に思っていたという役柄。日向はそのことを知らず、「ご両親に愛されて育ってきたカズには気持ちは分からないよ」と自分の親子関係を嘆き、本庄をブチギレさせてしまったという背景があった。

工藤は「『親に認めてもらいたい、見てもらいたい』という気持ちは誰しもが持っているのかなと思います。僕の父は普段はすごく優しいのですが、男が『ヤル!』と決めたことには厳しかったです。高校生くらいまでは、褒めてもらえず、寂しい気持ちや、あまり関心がないのかな…と感じることもありました。(今はそんなことはないですが)本庄の気持ちは僕自身の中にもあるんだな、と感じています」と、自身と役柄を重ねている。

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