小さくなった充電計が意味するもの

運転席に座り、メーターを見てまず気付かされるのは、充電計がすごく小さな表示になったことだ。初代リーフでは、メーター右側に大きく目立つ充電計が配置されていた。変更の理由としては、充電1回あたりの走行距離が初代の発売当初に比べ2倍の400キロに延びたことが大きい。運転中、頻繁に電力消費を確認しなくても、大方の目的地へは途中の補充電なしに到着できることを意味している。

走行中のEVならではの静かさや振動の少なさ、加速の滑らかさといった特徴が、充電の心配なしに味わえる。しかも、距離への心配がなくなったことで、ドライブを楽しめる普通のクルマになっていることに気づかされる。そして、たまに充電計に目を向けてみるが、まだ6~7割も電気がある様子に安心するのである。同時に、走行可能距離も示されるので、もし充電が必要な場合も余裕をもって充電器の場所を探すことができる。

ちなみに、試乗した「G」グレードのカーナビ画面には、充電器施設の場所が表示され、なおかつ充電しているEVの有無も確認できた。

試乗では横浜の日産本社から南下し、横浜横須賀道路などを使って横須賀美術館(観音崎公園内)の方まで足を伸ばした。満充電で出発し、途中で試験的に数分間の急速充電を行ったが、日産本社にクルマを返す頃になっても、バッテリー残量は60%台の数値を示していた

慣れれば快適な先進技術

e-Pedalは、慣れないうちはアクセルペダルを素早く戻しすぎて、強いエンジンブレーキがかかったようにガクッと車速を落とすことになるが、慣れてくるうち、クルマの流れにアクセルペダルだけでのせていける快適さを感じられるようになる。

ただし高速道路では車速が高くなるので、わずかな速度調節をする際にはe-Pedalのスイッチを解除し、通常のモードでアクセル操作をした方が一定速度を保ちやすい。市街地か高速道路かで、使い分けるといいだろう。

e-Pedalは慣れれば楽だが、市街地と高速道路で使い分けるのがオススメだ

新登場のプロパイロット・パーキングも、試乗先の駐車場で試してみた。最初は、隣のクルマに万が一にも接触してはいけないと、空いた駐車枠で試してみた。だが、その心配はまったくの杞憂であった。駐車枠をはみ出すことなく、なおかつ駐車枠の真ん中に見事にクルマが収まったのである。

やってみると操作は簡単で、作動開始に手間取ることはない。駐車する際の移動速度も自分で運転したときと変わらず、手早く駐車を終えるのであった。場所が狭く、一発で駐車枠に収まりきらない時には、何度もハンドルを切り返し、前後へ移動することもすべて自動で行う。

プロパイロット・パーキングの操作は簡単。ハンドル操作は自動で、切り返しまで行う

今回は暗い地下駐車場でも試した。照明の明かりの下でも何ら問題なく安全に駐車を終えた。これは、便利だ。

プロパイロット・パーキングの作動中は、カーナビ画面に車両の後方や真上からクルマを見下ろした周囲の様子を知らせる画像が映るので、周辺の確認もしやすい。このプロパイロット・パーキングがあるだけでも、欲しくなるクルマだというのが正直な感想である。