日本マクドナルドは本日、毎年恒例となった秋の季節商品「月見バーガー」を発売し、ハンバーガー“秋の陣”の戦いの火ぶたを早くも切った。今年度も好調をキープしているマックにとってみれば、今期の成績を確実なものにするためにも、この秋は絶対に外せない商戦といえるだろう。

マックが秋の季節商品「月見」シリーズを発売。価格は「月見バーガー」で単品340円、Mセット640円

ソース刷新、二代目「月見バーガー」がお目見え

発売から26年目を迎える月見バーガーは今年、進化した月見ソースを引っさげた「二代目月見バーガー」として登場する。「月見」シリーズのバーガーメニューには「チーズ月見」と「満月チーズ月見」のバリエーションも用意。新顔としては朝マック「月見マフィン」がメニューに加わる。

「月見」シリーズを先行販売する店舗に出掛けて、「満月チーズ月見」(単品390円)と「月見バーガー」の違いを店舗スタッフに聞くと、満月チーズ月見には「丸いふんわりとしたバンズ、そしてグリルしたベリーハムが入っています」との答えだった。確かに、丸くやわらかい感じのバンズであるが、ハム、チーズ、卵、そしてパティと、それぞれの硬さと個性を持つ具材をしっかり包み込んでいる印象だった。

バランスの良さを感じた「満月チーズ月見」

一般のバンズであったら、そのパサパサとした食感が全体のまとまりをスポイルしていることだろう。新しい商品と出会う際は、全体のバランスと個々の食材の個性を試しているのだが、この満月チーズ月見はバランスの良さを感じられる仕上がりだった。バンズの選択が、この味わいを醸し出す一番の役割を果たしているのだろう。

朝マックの「エッグマックマフィン」と「月見マフィン」は、「月見にはベーコンと月見ソースが入っている」(前出のスタッフ)ところが異なるとのこと。確かに、月見バーガーの味を朝の時間帯で味わうには効果的なラインアップと理解できるものの、エッグマックマフィンのファン(卵の味わいが好きな人)からすると、新商品という認識は薄まるかもしれない。

月見シリーズ初の朝メニュー「月見マフィン」

今期も好調のマック

12月決算のマックだが、2017年度の業績を見てみると、売上高と客数は毎月、前年同月を上回る好調ぶりだ。残り4カ月を駆け抜けるべく、月見で勢いをつけておきたいところだが、今期は定番商品の見直し・強化にも力を入れており、この2つの路線で相乗効果を生み出しつつ好業績を達成することが、マックにとって大きなチャレンジとなっている。

この戦略が奏功するかどうかを考えるためにも、ここでマックの昨年度から今年度にかけての動きを振り返っておきたい。